写真1●続々登場するVoIP関連アプリ<br>VoIPのほかチャットやビデオチャットなどのコミュニケーション関連アプリが目白押しだ。
写真1●続々登場するVoIP関連アプリ
VoIPのほかチャットやビデオチャットなどのコミュニケーション関連アプリが目白押しだ。
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  スマートフォンの普及によってVoIP(Voice over IP)の世界が広がりつつある。老舗のルクセンブルクSkype Technologiesの「Skype」をはじめ、米Viber Mediaの「Viber」、米TangoMeの「Tango Video Call」、英iCallの「iCall Free VoIP」といった海外勢だけでなく、日本でもカヤックの「Reengo」、NTTコミュニケーションズの「050 plus」といったVoIPアプリが人気を集めている(写真1)。いずれも無線LANや3G回線経由でVoIPによる音声通話ができるのが特徴だ。

 人気の高さはまずはダウンロード数に表れる。Reengoのダウンロード数は10万を超えている。050 plusも、「数万ではなく2桁の万に上る」(NTTコミュニケーションズ ボイス&ビデオコミュニケーションサービス部 販売推進部門 サービス企画部門の井上誠一担当部長)という勢いだ。サービス開始時から米アップルのApp StoreのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)部門でベスト25位以内にほぼランクインし続けているという。

 ダウンロード数は、実際に利用されているかどうかの数字ではないが、スマートフォンユーザーの注目度の高さはうかがえる。第3回となる今回は、日本発のVoIPアプリであり、しかも新たな使い方を提案するVoIPアプリを取り上げる。Facebookの「友達」同士専用の電話アプリであるカヤックの「Reengo」、iPhoneを050番号を持つIP電話機にしてしまうNTTコミュニケーションズの「050 plus」である。これらはいずれもVoIPアプリと一括りにできるものの、対象ユーザーなどが大きく異なる。そうした違いも含めて開発の背景などを見ていこう。