中国でソフト開発技術者の賃金が急騰している。これを受け、中国の大手ITベンダーは、低コストを売り物にしたこれまでのオフショア開発とは違った、新たな強みを模索している。中国にソフト開発拠点を設けた日系の大手ベンダーも、現地拠点の位置付けを見直し始めた。一方、データ入力などのBPO業務については、日本の大手企業が中国への委託を増やしており、多くの中国ベンダーが事業拡大を急いでいる。作業員を確保しやすく、ソフト技術者ほどは賃金が上昇していないことが背景にある。中国取材を通じて、オフショア開発とBPOを巡る現地の最新状況を探る。

目次