平成23年度春期(特別)の応用情報技術者試験の出題傾向を分析します。

 出題の難易度は、前回の試験とほぼ変わりません。ただし、過去の出題されていないテーマや用語の出題もあり、広範囲な知識を求められます。

 試験の出題分類や時間、合格基準、実際の過去問題などは情報処理推進機構のサイトをご覧ください。

平成23年度春期(特別)試験 午前試験の出題分析

 平成23年度春期(特別)試験の午前の分野別出題は次のような割合でした。

 午前試験で合格は60点以上、すなわち80問中48問以上の正解です。常に自分の実力を把握し、48問以上正解するためにはあと何問正解すればよいかを意識しましょう。すべての分野を満遍なく充分に学習するには非常に時間がかかります。そこで、どの分野で何点くらいとれるかの見積もりにもとづき学習計画を立てましょう。

 午前試験は、知識を問うタイプの問題が圧倒的に多く(約80%)出題されます。次のグラフは、平成23年度春期(特別)試験午前の問題を、知識(知識がない解答できない)、計算(計算によって解を求める。計算方法を知っている必要がある問題もあり)、論理(考えて答える。問題文の読解力が問われる)の3つのタイプに分類したものです。昨年よりも若干計算問題が減少し、論理問題が増加しましたが、知識を必要とする問題の数は前回試験よりむしろ増えています。つまり、知識がないと午前試験はまったく歯が立たちません。

 このことから、午前試験の対策では必要十分な知識を身に付けることが大切です。知識の問題としては、単純にキーワードを覚えて4択問題に答えられれば良い程度の出題が多いです。これらは、学習時間の割に高得点が期待できます。過去問題でも良く出題されているテーマは必ず押さえておきましょう。知識問題の中には、出題テーマに対する深い理解を必要とする問題もあります。これらは、未経験分野であれば理解に時間がかかることを覚悟しておきましょう。

 午前試験の対策としては、過去4回の本試験問題はもとより、旧試験のソフトウェア開発技術者試験の問題なども利用して、問題演習を通じて知識を広げましょう。しかし、基本が全く分からないままでは、同じような問題を何度も間違えてしまうでしょう。理解を深める必要がある問題(解答の根拠が不明、何度も同じような間違いをする問題)について、参考書などで学習を進めましょう。