モバイルの主役になりつつあるスマートフォン。東日本大震災では、スマートフォンの上でも、多くの被災者支援や復興支援の取り組みが行われた。

 その一つ、Androidのコミュニティ「日本Androidの会」では、payforwardingプロジェクトが設立され、数多くのAndroidアプリが作り上げられた。

日本Androidの会payforwardingプロジェクトで開発された災害対策Androidアプリ

メーリングリストに投稿された呼びかけ

 payforwardingプロジェクトが発足したきっかけは、震災の直後、日本Androidの会のメーリングリストに投稿された、会長の丸山不二夫氏の呼びかけだった。「今、我々にできることをやろう。災害時のためのアプリを作ろう」。その言葉に賛同して、多くの技術者が奮い立ち、アプリが生まれた。

 payforwardingプロジェクトとしての最初のアプリが、「sinsai.info」だ。「震災に立ち上がったボランティア技術者たち 地震後4時間足らずでオープンした「sinsai.info」」で紹介した、震災情報集約サイト「sinsai.info」のAndroidクライアントアプリである。

 sinsai.infoはオープンソースソフトウエアの「Ushahidi」を利用することで地震後すぐに開設できた。UsahidiのAndroidアプリもオープンソースソフトウエアとして公開されており、ikuyama10氏と茶圓氏はこれを日本語化し、sisnai.info向けにカスタマイズすることで、素早くアプリを公開することができた。

sinsai.info