東日本大震災後、何らかの形で社会に貢献したいと考える人が増えているという。本書は「貢献力」こそが、経営上の様々な課題に立ち向かう原動力になると提示する。

 NTTデータの代表取締役社長を務める著者は、セクショナリズムの弊害に陥っていた同社が、社内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの仕掛けを通じてボトムアップで自発的につながり、支え合う組織へと変革していった経緯を紹介。同時にトップダウン型で、社員が貢献力を発揮できるように業績重視から行動重視の人事評価へと変えたり、貢献表彰制度を創設したりした狙いを説明する。組織のモチベーションを高めるうえでも参考になる。

貢献力の経営(マネジメント)

貢献力の経営(マネジメント)
山下 徹著
ダイヤモンド社発行
1680円(税込)