Bluetoothは、今でこそさまざまな機器に搭載され、近距離無線通信の分野で広く活用されている。NTTドコモの携帯電話にも初期の一部のFOMA機種から搭載されはじめた。iアプリではDoJa5.0からBluetoothデバイスにアクセス可能な機能がトラステッドiアプリのオプションAPIとして提供され始めた。

 現在、iアプリのBluetooth機能は数多くの携帯電話が対応しているが、すべての携帯電話に搭載されているわけではない。今でもトラステッドiアプリのオプションAPI扱いとなっている。ドコモマーケット向けiアプリでも同様にオプションAPI扱いである。

Bluetooth機能の概要

 ドコモマーケット向けiアプリで扱うことのできるBluetooth機能は以下の通りである。

・Bluetooth通信できる機器の探索と探索結果の保存
・SPP(Serial Port Profile)によるシリアル通信
・HDP(Health Device Profile)による健康機器との通信

 Bluetoothは、利用の際に通信できる機器を探索して登録(ペアリング)する必要がある。探索できて登録した機器と、シリアル通信などができるようになる。通常は、この探索にもBluetooth通信を用いるが、探索だけはFeliCaの無線通信経路を使うことができるオプション機能もStar1.5から用意されている。

Bluetooth通信のプロトコル

 Bluetoothにはさまざまなプロファイルが規定されている。ドコモマーケット向けiアプリでは、そのうちのSPP(Serial Port Profile)と、HDP(Health Device Profile)に対応している。

 SPPとは、機器間で仮想シリアルポートを設定して1対1でシリアル通信を行うプロトコルである。通信経路が確立されれば、あとはデータをやり取りすることができる。伝送速度の上限は64kビット/秒である。ドコモマーケット向けiアプリでは当初から対応している。

 HDPとは、医療機器や健康管理機器間で通信をするためのプロトコルである。最近になって策定されたプロトコルで、医療分野やヘルスケア分野でのBluetooth搭載機器の普及を目指している。ドコモマーケット向けiアプリではStar1.5から対応している。