Windows Azure Platformにデータをアップロードする料金が終日無料となることが発表されました。これまでのようにアップロード時間を気にする必要がなくなります。そのほか、先月のTechEd North America 2011でアナウンスしたWindows Azure AppFabric SDKの新版や、Windows Azureを使ったEPUB3.0対応のファイル生成クラウドサービス、Azureを活用するIT管理者向けの実践ガイドも公開されています。

Windows Azure Platformの受信転送が終日無償に拡大

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 2011年7月1日から、Windows Azure Platformの受信(Inbound)データについて転送料金が無料になります。これまでも、オフピークタイムの受信データ転送に関しては課金されていませんでしたが、7月からはすべての時間で受信データ転送が課金されなくなります。

 なお、ここでいう“受信”とはWindows Azure Platformへデータを格納(=Inbound)する流れを指します。逆に、Windows Azure Platformからデータを配信(=Outbound)する流れは“送信”となり、課金の対象となりますのでご注意ください。

●関連情報
[Announcing Free Ingress for all Windows Azure Customers starting July 1st, 2011](Windows Azureチームのブログ)

Windows Azure AppFabric CTP June 2011がリリース

Windows Azure AppFabricの構成
Windows Azure AppFabricの構成
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 Windows Azure AppFabricは、クラウドおよびオンプレミス環境において、プレゼンテーション層/ビジネスロジック層/データ層からなるn階層型のアプリケーションの開発、デプロイ、管理・モニタリングを容易にするミドルウエアに位置づけられるようになってきています。

 このWindows Azure AppFabricのSDK V2.0 CTP(Community Technology Preview) June 2011が、2011年6月21日にリリースされました。このリリースは、以前の記事で紹介したように、2011年5月に開催されたTechEd North America 2011でアナウンスされていたものです。

 今回のアップデートでは、Composition Modelによる開発ができるようになったことが大きな変更点になります。Composition ModelはWindows Azureアプリケーションを構築するうえで各コンポーネントの定義やインテグレーションを行う.NET拡張フレームワークです。新たに追加された、Visual Studioに統合される「AppFabric Developer Tools」とオンライン管理ツールである「AppFabric Application Manager」により、このComposition Modelを使ったアプリケーション開発やデプロイ、構成管理を行うことが可能になります。

●関連情報
[Windows Azure AppFabric Overview]
[Introducing Windows Azure AppFabric Applications](AppFabric Teamのブログ)
[TechEd North America 2011 - COS311 Introduction to Windows Azure AppFabric Composite Applications](Channel9のビデオ)