これまでは世界中に設置したMicrosoftのデータセンターからのみ提供されてきたWindows Azure Platformが、はじめてMicrosoft以外のベンダーから提供されることになりました。記念すべき世界初のベンダーとなったのは富士通です。日本国内のデータセンターでWindows Azureが利用できるようになります。

世界初のAzure Platform Applianceを富士通の国内DCで提供

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 2011年6月7日、Windows Azure Platformと富士通のハードウエアを組み合わせたパブリッククラウドサービス「Fujitsu Global Cloud Platform FGCP/A5 Powered by Windows Azure」の提供開始が発表されました。これは、2010年7月に発表されたWindows Azure Platform Applianceに関するマイクロソフトと富士通の戦略的協業に基づいたものです。

 サービスの開始は2011年8月1日から。富士通の館林データセンターで提供を開始します。Windows Azure Platform Applianceは、Windows Azure Platformと同等のPaaS(Platform as a Service)機能を、Microsoft以外のベンダーからでも提供するというプログラムです。米Dellや米Hewlett-Packardからも提供される予定ですが、今回の富士通が世界で第1弾のサービス開始となります。

 Windows Azure/SQL Azure/Windows Azure AppFabricの各サービスに加えて、Windows Azure Platform対応の富士通のミドルウエア(運用管理、開発環境、システム連携など)や、導入・移行(アプリケーション移行やシステム構築)、運用(システム運用・監視、バックアップ)、サポートなどのサービスが提供されます。

●関連情報
[マイクロソフトのWindows Azureを活用したクラウドサービス「Fujitsu Global Cloud Platform FGCP/A5 Powered by Windows Azure」を富士通のデータセンターより提供開始](日本マイクロソフトのプレスリリース)
[Fujitsu Global Cloud Platform FGCP/A5 Powered by Windows Azure]
[富士通がAzureクラウドをMicrosoft以外で初提供、8月から](ITpro)

クラブW杯応援FacebookサイトをAzure Platformで構築

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 2011年6月6日、トヨタ自動車がスポンサーをしているサッカーFIFAクラブワールドカップ(ほか計3大会)の応援Facebookページ「TOYOTA HEAT! HEART! FOOTBALL!」で、ユーザー参加型サイト「FREESTYLE STADIUM」が公開されました。このサイトは、Windows Azure Platformで構築されています。

 FREESTYLE STADIUMは、ユーザーが自分のリフティング動画を投稿したり、投稿された動画の人気投票を行ったりできるサイトです。日本語・英語・スペイン語・ポルトガル語の4カ国語に対応しています。動画はYouTubeを利用し、PHPを使って構築されています。

●関連情報
[TOYOTA HEAT HEART FOOTBALL > FREESTYLE STADIUM](Facebookページ、Facebookアカウントのログインが必要)

Windows Azure Guest OSの最新版1.13と2.5リリース

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 2011年6月4日、Windows Azure Guest OSの定期アップデートとして、最新のバージョン1.13と2.5がリリースされました。

 今回のアップデートも、セキュリティに関する更新が適用されています。バージョン 1.13(Windows Server SP2ベース)、2.5(Windows Server R2ベース)両方とも最新版SDKの1.4が対応しています。

●関連情報
[Windows Azure Guest OS 2.5(Release 201104-01)]
[Windows Azure Guest OS 1.13 (Release 201104-01)]
[Windows Azure Guest OS Releases and SDK Compatibility Matrix]

MSとNTTコム、ハイブリッドクラウド協業をOffice 365にも拡大

 マイクロソフトとNTTコミュニケーションズは2011年6月6日、これまでのWindows Azure Platformに加えて、クラウド版Microsoft Officeである「Offce 365」にも協業の範囲を拡大することを発表しました。両社は協業パートナーとして、ハイブリッドクラウドソリューションが強化されます。

 NTTコミュニケーションズは、Windows Azureと同社のホスティングサービスを組み合わせたハイブリッドクラウド ソリューション「BizホスティングサービスエンタープライズAzureハイブリッドオプション」を既に提供開始しています。今回の発表で、新たにMicrosoft Office 365にも対応することで、ハイブリッドクラウド環境でシングルサインオンを実現する、オンプレミスを含めた認証連携ソリューションが提供されます。

●関連情報
[NTTコミュニケーションズと日本マイクロソフト、ハイブリッドクラウドサービスにおける協業を拡大](日本マイクロソフトのプレスリリース)