プネの中心部から西側に車で40分ほどの位置にある経済特区にオフィスを構えているのが富士通コンサルティングインディア(富士通コンサル)だ。街中からやや離れているのもあり、朝の渋滞中に道路内に牛の大群が紛れ込むインドらしさも残る場所だ(写真22)。
買収したインド企業の拠点を活用
富士通コンサルは、2006年に買収した米ラピダイムのインド拠点が母体となっている。ソフト開発のオフショアリングやパッケージ導入、企業向けのITコンサルなどを手がけている。11エーカーの広さの敷地に、2011年1月に開所式をしたばかりの新棟と、個性的なデザインの旧棟や食堂が立ち並ぶ(写真23、写真24、写真25)。
ラピダイム買収時には800人だったインド拠点の人員は、現在は2300人まで拡大した。同社はプネ以外にもインド国内に拠点を持つ。中心となるのはプネだが、それ以外にはデリー近郊のノイダ、ハイデラバードに拠点を持つ。このほか、サービス販売のオフィスをバンガロールに構え、ムンバイと中東のドバイに営業所を設けている。停電や通信障害などのトラブル対策のため、プネとノイダの拠点は互いにバックアップできる体制になっている。プネでは1300人がシフトを敷き24時間体制で働いている。