みずほ銀行は今週、3月に発生した大規模システム障害に対する事後対応で、一つの区切りを迎えた。
5月20日、弁護士ら第三者で構成するシステム障害特別調査委員会の調査報告書が公開された。調査報告書には、障害の発生原因やその後に起こした複数の対応ミスにより障害が長期化した経緯の全貌が記されていた。
これを受け5月23日には、みずほフィナンシャルグループが再発防止策を発表。さらに、みずほ銀行の頭取とIT・システムグループ担当常務執行役員が責任を取り6月20日付で退任することを明らかにした。
経営トップの引責辞任によってみずほ銀行は「けじめ」を付けたが、システム障害の事後対応はこれで終わりではない。みずほフィナンシャルグループは再発防止策の一つとして、みずほ銀行、みずほコーポレート銀行、みずほ信託銀行の基幹システムを統合する考えだ。
2002年4月にみずほ銀行が誕生して以来、2度の大規模システム障害を経て、ようやく抜本的なシステム統合が始まろうとしている。
システム障害の詳細を公表、頭取らが引責辞任(5月20日~23日)
障害収束後の対応(3月25日~5月上旬)
みずほ銀行、弁護士を委員長とするシステム障害特別調査委員会を設置
システム障害の顛末(3月15日~24日)
【3月15日~17日 未完了の振り込み処理は44万件】
みずほ銀行でシステム障害、ATMが利用できず
【3月18日 未処理件数が一時116万件に、数千件の二重送金も発生】
みずほ銀行のシステムトラブル、給与振り込みにも拡大
みずほ銀行、17日夕のATMトラブルに忙殺され給与振り込みできず
みずほ銀行トラブルで二重送金も発生、システム正常化は22日中を目指す
【3月21日 三連休を利用して処理を進める】
みずほ銀行は22日正午まで窓口停止、店舗内ATMの入出金は可能
【3月22日 「明日は通常通り」と予告】
みずほ銀行、23日は朝から店舗/ATMでの業務を開始
【3月23日 完了したはずの振り込み処理にモレ…】
みずほ銀行の入金漏れは5万9417件、23日に入金完了