2011年5月16~19日に、米国アトランタでテクニカルカンファレンス「Tech・Ed North America 2011」が開催されました。ここで、Windows Azure AppFabricとSQL Azureの新版などWindows Azure Platform関連のアップデートが発表されました。1日100円でSSL証明書を利用できるサービスや、クラウドと仮想化に関するSAPとの連携も発表されています。

Windows Azure AppFabric2011年5月版のCTPがリリース

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 Tech・Ed North America 2011で2011年5月17日、「Windows Azure AppFabric May 2011 CTP(Community Technology Preview)」がリリースとなりました。この新しいWindows Azure AppFabricでは、Windows Azure AppFabric Service Busの機能強化(永続的なメッセージング、パブリッシュ/サブスクライブの可用性向上など)が含まれています。今回の機能強化により、REST/HTTP APIを通じたService Busへ接続でき、JavaやPHPアプリケーションから利用が可能となります。

 同時に、Windows Azure AppFabric June 2011 CTPについてもアナウンスされました。こちらは、AppFabric Developer Tools(Visual Studio 上でエンドツーエンド[End-to-End]アプリケーションを視覚的に実装)やApplication Manager(自動デプロイやエンドツーエンド アプリケーションの管理)といった新機能が含まれます。

●関連情報
[Microsoft TechEd North America 2011のWebサイト]
[Announcing the Windows Azure AppFabric CTP May and June Releases](Windows Azure AppFabric Teamのブログ)
[Windows Azure AppFabric SDK V2.0 CTP - May Update](Microsoftのダウンロードサイト)

SQL Azureの2011年5月アップデートもリリース

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 Tech・Ed North America 2011で2011年5月17日に発表されたアップデートにより、「SQL Azure May 2011 Update」が利用可能となりました。同一サブスクリプション内での複数データベースの作成が可能になるなど、Management Portalの機能が強化されているほか、SQL Azure管理用APIや、SQL ServerとSQL Azure共通で利用できるJDBC Driver 3.0が新たにリリースされています。

 なお、SQL Serverの次バージョン「Denali」(開発コード名)についても発表されており、プライベートクラウドとしてのSQL Serverの利用やSQL Azureと連携したハイブリッドクラウドとしての利用について言及しています。具体的には、SQL ServerとSQL Azureの間のインポート/エクスポートを容易にする「Data-tier Application(DAC)Framework」のCTPリリースがアナウンスされました。この機能は「Denali」にも含まれます。

●関連情報
[SQL Azure May 2011 Update](SQL Azure Teamのブログ)
[What's New in SQL Azure(SQL Azure Database)](MSDN Library)