昨年末から対応スマートフォンも登場し始めたFeliCa機能(いわゆる、おサイフケータイ機能)。「Edy」や「Suica」といった電子マネーからクーポン券や会員カードまで、タッチするだけで会計決算や個人認証などが行える非接触型IC技術で、世界では日本が先行している分野だ。
しかしグルーバルでは、そのFeliCaと同様の技術となるNFC(Near Field Communication:近距離通信)がAndroid 2.3に対応したことから急速に注目を集め、普及しつつある。「Android Developer Lounge」でも、日本におけるNFCとFeliCaの今後を考えるトピックが立てられた。
"Google Joins the NFC Forum"
http://phandroid.com/2011/03/31/google-joins-the-nfc-forum/
スマホでおサイフケータイ 大手IT企業参入続々
http://techwave.jp/archives/51645032.html
参照記事には、グローバルにおけるNFCの対応状況や利用予測、大手企業による導入事例などが紹介されている。世界レベルでは今後さらなる普及が進むと考えられるNFCに対して、FeliCaの普及がかなり進んだ日本はそれにどう対応するべきか? 現状を踏まえた動向や今後の予測など、さまざまな意見が投稿された。
ただ、今後は機種も増え、世界的にガンガン使われていくことは既定路線だと思います。
ソフトバンクモバイルがAndroid 携帯+NFCアンテナ付きSIMカードによるモバイル決済実験をしたり、という身近な動きもあります。タイでは2010年7月よりNFC搭載携帯電話による決済サービスが開始されているとのこと。
なお、FeliCaもNFCの一部ということになっていて、ある程度はNexus S-FeliCaでの通信も可能との報告が出ています。こちらは日本固有の技術といえますが、こちらの方向からも面白い応用が出る可能性あり、です。
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2010年~2011年がNFCの立ち上がり期だとすると、今後何年間かは普及フェーズが続くはずです。
一方、日本国内では、すでに普及しているFeliCaと、グローバルなNFC決済をどう位置づけるか、という話題があって、これはかなり難問じゃないかという気はしています。
中長期的には、グローバル仕様のNFC端末とFeliCaをどう両立させるか、という課題が出てくると思います。これは、FeliCa側がどのような中長期ロードマップを描くか、ということだと思います。技術的には、グローバル仕様のNFCとFeliCaを統合するロードマップを描くことは不可能ではないと聞いていますが、企業戦略なり過去の経緯との整合性なりという部分で、なかなか容易ではないような予感があります。
FeliCaはNFCに内包される技術という側面から“統合”という視野もあるが、技術的な問題やインフラ、企業戦略の面から簡単にはいかないようだ。“共存”というステップを踏みつつ進んでいくようにも思われるが、業界からの明確な答えはまだ出ていない。議論はこの後も続いている。ぜひのぞいてみて、あなたの意見を聞かせてほしい。
出典:トピック「どうなるNFC」──Androidoウォール