位置情報とは、現在位置を特定するための情報である。基本的には緯度と経度、および精度などの関連する情報で構成される。携帯電話での位置情報の利用は今となっては当たり前となったが、当初は携帯電話の基地局の位置を利用した位置情報提供サービスが主流だった。

 その後、携帯電話やデバイスの進化によって、携帯電話でも衛星を使った測位の仕組み(GPS)が利用できるようになり、精度の高い位置情報の取得が可能になった。定期的かつ自動的に位置を測位するオートGPS機能にも対応している。また、携帯電話が位置する大まかな位置をエリア情報として取得するオープンiエリアの機能も存在する。

 iアプリでも、位置情報を利用した機能が以前より提供されているが、ドコモマーケット向けiアプリでも一部の機能が利用可能となっている。測位の実行の他にも本体機能との連携機能などが用意されている。

位置情報APIの概要

 位置情報APIは、大きく分けると以下のAPIが存在する。

  • 現在位置測位機能
  • 測位情報変換機能
  • ネイティブアプリの測位情報とiアプリの連動
  • オープンiエリア機能

 現在位置測位機能のAPIは、呼び出すと携帯電話のGPS機能に代表される現在位置測位機能を呼び出して、現在位置情報を測位して取得することができる。

 測位情報変換機能のAPIは、元の測位情報をパラメータにして呼び出すと別の測位系の測位情報に変換されたデータを取得することができる。また、ある位置からの指定された位置への方位角・距離の取得や、位置情報を表す標準的なURLを生成するAPIも利用できる。

 ネイティブアプリの測位情報とiアプリの連動では、ネイティブアプリで取得した測位情報を、位置情報に対応したiアプリに渡すことができる。

 オープンiエリア機能は、呼び出すとNTTドコモのエリア問い合わせサーバーにアクセスし、現在のエリア情報を取得することができる。

 なお、ドコモマーケット向けiアプリでは、オートGPS機能には対応しておらず、元々のトラステッドiアプリ向けに提供されているオートGPS機能に関連するAPIは利用できない。また、DoJaでは位置情報APIの利用はできず、利用するにはStarプラットフォームを選択しなければならない。