東北地方太平洋沖地震において、被災された方、およびご家族・関係者の皆様に、心よりお見舞い申し上げるとともに、皆様の安全と一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

 前回の「第5回 全社のIT機能を明確に分類しハブ&スポーク形式で配置」はいかがでしたでしょうか? 最初に「本社と各拠点のIT機能の定義」についてお話しし、グローバルでの情報システムの標準化と実装終了後に各国・拠点地域に存在する「コアシステム」と「ローカルシステム」を確立した上で「本社、リージョン、各国・拠点でどのような運用・保守機能を持つべきか?」という話をしました。

 そして、IT戦略策定の3つの機能(「戦略立案機能」、「戦略計画機能」、「戦略実行機能」)とシステム実装機能の3つの機能(「実装立案機能」、「実装計画機能」、「実装実行機能」)を、どのような形で具体的に機能定義・機能配置をするかについて説明しました。最後に、「リソースの重複を避けた合理的かつ効果的な機能配分」を各拠点・各国、リージョン、本社で定義する為の一つの手法として、「ハブとスポーク」と言う考え方を使用し、「IT戦略機能」=「戦略立案機能」、「戦略計画機能」、「戦略実行機能」「システム実装機能」=「実装立案機能」、「実装計画機能」、「実装実行機能」の機能配分の一例を作成しました(図1)。

図1●グローバリゼーションにおける運用フェーズのIT機能定義(機能配置例)
図1●グローバリゼーションにおける運用フェーズのIT機能定義(機能配置例)
[画像のクリックで拡大表示]