平成22年秋期の応用情報技術者試験の合格率は、前回(平成22年春期)とほぼ同等でした。

 出題の難易度は、前回の試験とほぼ変わりません。ただし、過去に出題されていないテーマや用語の出題もあり、広範囲な知識を求められます。

 試験の要綱や試験時間、合格基準、実際の過去問題などは情報処理推進機構のサイトをご覧ください。

平成22年秋期午前試験の出題分類

 午前試験の分野別出題は次のような割合でした。

 午前試験の合格ラインは60点以上、すなわち80問中48問以上正解することが求められます。常に自分の実力を把握し、48問以上正解するためにはあと何問正解すればよいかを意識しましょう。すべての分野を満遍なく十分に学習するには非常に時間がかかります。そこで、どの分野で何点くらいとれるかの見積もりに基づいて学習計画を立てましょう。

 午前試験は、知識を問うタイプの問題が圧倒的に多く出題されます(約80%弱)。次のグラフは、平成22年秋期の午前試験の問題を、知識問題(知識がないと解答できない)、計算問題(計算によって解を求める。計算方法を知っている必要がある問題もある)、論理問題(考えて答える。問題文の読解力が問われる)の3つのタイプに分類したものです。計算問題が昨年よりも増加し、論理問題が減少しましたが、知識を必要とする問題の数は前回試験と全く同じです。つまり、知識がないと午前試験は全く歯が立たちません。

 このことから、午前試験の対策では必要十分な知識を身に付けることが大切です。知識の問題としては、単純にキーワードを覚えて4択問題に正しく答えればよい程度の出題が多いです。これらは、学習時間の割に高得点が期待できます。過去問題でも良く出題されているテーマは必ず押さえておきましょう。知識問題の中には、出題テーマに対する深い理解を必要とする問題もあります。これらは、未経験分野であれば理解に時間がかかることを覚悟しておきましょう。

 午前試験の対策としては、過去4回の本試験問題はもとより、旧試験のソフトウェア開発技術者試験の問題なども利用して、問題演習を通じて知識を広げましょう。しかし、基本が全く分からないままでは、同じような問題を何度も間違えてしまいます。理解を深める必要がある問題(解答の根拠が理解できないために何度も同じような間違いをする問題)について、参考書などで学習を進めましょう。