Windows Azureでは、登場当初からマイクロソフト以外の言語やツールを使って開発あるいは運用ができるようになっている。その一環として、Java向けの新開発ツールが公開されました。クラウドによるIT資産管理サービス「Windows Intune」についても、サービス開始時期が発表されました。

Java向け新開発キット「Windows Azure Starter Kit for Java」をリリース

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 2011年2月24日、Javaアプリケーション開発向けに、これまで公開されていたWindows Azure SDK for Javaなどに加え「Windows Azure Starter Kit for Java」がリリースされました。

 Windows Azure Platformでは、C#などの.NETベースの開発言語だけでなく、PHP/Ruby/Python/Javaといった言語を使っても、アプリケーションの開発やサービスの利用ができます。統合開発環境(IDE)も、マイクロソフトVisual Studioに加えてEclipseが使用可能です。今回のWindows Azure Starter Kit for Javaは、Eclipseやコマンドラインツールで動作し、Apache TomcatなどのJavaサーバー環境をサポートします。Javaプロジェクトを構成する典型的なファイルや、Windows Azureに対するアプリケーションのテスト/パッケージ/配置を支援するファイルで構成します。

●関連情報
[Windows Azure Starter Kit for Java]
[Windows Azure SDK for Java](マイクロソフト製品とそれ以外の製品の連係情報を扱うInteroperability Bridgesサイト)
[Improving experience for Java developers with Windows Azure](MSDNのInteroperability@Microsoftブログ)
[Microsoft Platform & Java Interoperability](Interoperability BridgesのJava連携向けサイト)

Azure SDKの最新版1.4がリリース

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 Windows Azure SDKの最新版1.4が2011年3月10日にリリースされました。今回の最新版ではWindows Azure Connectの管理機能の強化や複数管理者サポート、Windows Azure Content Delivery Network(CDN)のHosted ServiceサポートやHTTPS対応などが盛り込まれています。また、これに合わせてWindows Azure 管理ポータルもアップデートされています。

●関連情報
[NOW AVAILABLE - Updated Windows Azure SDK and Windows Azure Management Portal](Windows Azureチームのブログ)
[Windows Azure SDK and Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio(March 2011)](Microsoftダウンロードセンター)

資産管理サービス「Windows Intune」を3月から提供

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 クラウドをベースにしたIT資産管理サービス「Windows Intune」の提供を、2011年2月28日に正式発表しました。日本を含む36カ国で、2011年3月23日(日本時間3月24日)から提供を開始します。また提供開始に併せて、30日間無償トライアルも試用可能となります。

 Windows Intuneは、主に25~500台のパソコンがある中小企業を対象にしたSaaS型のパソコン管理サービスです。社内に管理サーバーを設置しなくとも、Windows Azureと同じデータセンターで運用されているサービスを介して社内のパソコンを集中管理できます。管理者は、Webブラウザを使ってWindows Intuneのサービスにアクセスし、管理画面からアップデート/サービスパック配布やソフトウエア/ハードウエア管理、動作監視、マルウエア対策、セキュリティポリシー設定などを集中的に実行します。

 なお、3月21~25日に米国ラスベガスで開催されるMicrosoft Management Summit 2011において、現地時間3月23日にラウンチイベントを実施し、Windows Intune製品版の紹介などをする予定です。

●関連情報
[News from CeBIT - Windows Intune Coming Soon to a PC Near You!](Windowsチームのブログ)
[Microsoft Management Summit 2011]
[Windows IntuneのWebサイト]

Azure対応統合監視SaaSサービス「App Bridge Monitor」が提供開始

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 日立情報システムズは2011年2月25日、パブリッククラウドを含めた遠隔サーバーをインターネット経由で監視するSaaS型の統合監視サービス「App Bridge Monitor」を2011年4月からの提供開始すると発表しました。

 このApp Bridge MonitorはWindows Azureに対応しており、Windows Azureの各種ロールを監視したり、ロール数の増減を自動識別したりする機能を盛り込んでいます。また今後、SQL AzureやWindows Azure Storageの監視などのWindows Azure Platformの運用を強化するための機能を追加することが計画されています。

●関連情報
[パブリッククラウドに対応したSaaS型統合監視サービスを開始](日立情報システムズのニュースリリース)
[App BridgeのWebサイト]