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新刊・近刊

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説

アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

2011/03/11 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2011年2月17日号p.130
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 「ザッポス」はアメリカ最大のオンライン靴店だ。顧客満足度を最優先する独特の経営哲学で知られ、熱烈なファンが多いことでも有名である。創立は1999年で、2009年にアマゾンに評価額12億ドルで買収された。ザッポスをアメリカ最大のオンラインショップの一つにした原動力は創立時の投資家で、その後CEOに就任した台湾系アメリカ人のトニー・シェイだ。

 本書はビジネスリーダーの著書には珍しく、ライターを使わずにすべてシェイ自身が書いたという。理念優先型経営への理解が深まるのはもちろんだが、同時にカジュアルで楽しい読み物にもなっている。

 ザッポス創業期で印象深いエピソードは靴の発送を委託した会社が全くの能力不足と判明し、ゼロから自前の配送センターを作る羽目になったくだりだ。その間、シェイはケンタッキーの小さなホテルに5カ月も暮らして陣頭指揮したという。このときのことをシェイは「自分たちのコア・コンピテンシー(競争力の源泉となる特性)を決してアウトソースしてはならないということを学んだのです」と回想している。これを機に「私たちはどういう会社になりたいのだろう?」と自問し、独自の理念に基づいた企業文化の構築こそが最重要課題だと考えるようになる。

 シェイはザッポスの使命を「ワオ!」という楽しい驚きの体験を顧客と共有するところにあると考え、会社のすべてをその哲学に沿って構築する。例えば、一般のコールセンターではオペレーターの成績は通話回数で計測される。対して、ザッポスは通話回数を評価の対象にしない。顧客の満足だけが評価基準である。

 ある顧客がいたずらで「ホテルのルームサービスが終わってしまったがピザが食べたいんだ」と電話したところ、オペレーターは近所のピザ宅配店の電話番号を調べたという。本書の原題は『Delivering Happiness(ハピネスを届ける)』だが、これがまさにザッポスのコア・バリュー(本質的価値)を端的に表現しているといえよう。

評者:滑川 海彦
千葉県生まれ。東京大学法学部卒業後、東京都庁勤務を経てIT評論家、翻訳者。TechCrunch 日本版(http://jp.techcrunch.com/)を翻訳中。
顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説
トニー・シェイ著
豊田 早苗/本荘 修二訳
本荘 修二監訳
ダイヤモンド社発行
1680円(税込)

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