カスペルスキーラブス(以下カスペルスキー)の本社があるのはロシアのモスクワ。モスクワ以外のロシアの都市や、イギリス、アメリカ、中国、日本などの各国にも研究・開発の拠点があるものの、技術者の多くはモスクワの本社で働いている。モスクワ本社こそが、世界中の脅威を監視して分析しているカスペルスキーの中核と言える場所である。このモスクワ本社を写真を中心に紹介しよう。
赤の広場に近い市内中心にあるホテルから、夕方の激しい渋滞の中をパトカーに先導されながら走ること約1時間。日も落ち暗くなる中で、バスが到着したのは何の変哲もない7階建てのビルだった(写真1)。ビルの壁にカスペルスキーロゴがあるわけではなく、それどころかビルの入り口にさえ、なんという会社が入っているのかさえ表示されていない。事前に知っていなければ、ここにカスペルスキーの本社が入っているとは、とてもわからない。
やはり何の表示もないエレベーターを上がると、下りたところでようやく「カスペルスキー」と思われる表示が現れる(写真2)。それから警備員がガードしている横を抜けると、カスペルスキー本社の受付が現れる(写真3)。