Windows Azureのプランでビッグな発表がありました。提供が始まったばかりのXSインスタンスを利用すると月間750時間まで無料で利用できるというものです。つまり、XSインスタンスでよければ、ほぼ無料で利用できることになります。それ以外には、Guest OSと管理用コマンド群の最新版も公開されました。

最大750時間の無料利用が可能な特別プランを開始

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 2011年2月22日、Windows Azure Platformを試用してみる購入プランとして提供する「Windows Azure Platform導入特別プラン」にXSインスタンスで利用するというプランが追加されました。この導入特別プランとは、一定時間以内のAzureの利用が無料となる無料使用分が付いた従量課金制のプランです。

 これまでのWindows Azure Platform導入特別プランで無料の対象として提供してきた仮想マシンインスタンスは、1時間あたり11.76円のSインスタンス(CPU1.6GHz、メモリー1.75Gバイト、ストレージ225Gバイトの構成)を月間25時間分のみでした。

 今回、1時間あたり4.9円のXSインスタンス(CPU1.0GHz、メモリー768Mバイト、ストレージ20Gバイトの構成)を対象として追加し、最大で月間750時間まで無料での利用が可能となりました。つまり、XSインスタンス一つだけなら、ほぼ無料で利用できることになります。このXSインスタンスは、開発・テスト・試用などのほか、比較的小規模なアプリケーションに利用できます。

 なお、導入特別プランの提供は2011年6月30日で終了する予定です。それ以降については、通常の標準料金が適用されます。また、期間内でも無料使用分を超えた分については標準料金が課金されます。

●関連情報
[Windows Azure Platform 導入特別プラン]
[Windows Azure Platform 購入プラン比較表]
[Microsoft Online Services カスタマーポータル](Windows Azure Platformの利用申し込み)

Azure Guest OSの最新版をリリース

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 恒例となったWindows Azure Guest OSの新バージョンが、今回も2011年2月15日に公開されました。定期アップデートで、バージョン1.10と2.2がリリースされています。これは、前バージョンの1.9と2.1に対してWindows Updateで公開された最新のセキュリティアップデートを適用したものです。

 前バージョンと同様に、バージョン1.10はWindows Server 2008 SP2をベースにしたGuest OSの最新版、バージョン2.2はWindows Server 2008 R2をベースにしたGuest OSの最新版となります。

●関連情報
[Windows Azure Guest OS Releases and SDK Compatibility Matrix]
[Windows Azure Guest OS 1.10 (Release 201101-01)]
[MSDN Library : Windows Azure Guest OS 2.2 (Release 201101-01)]

Azureを管理するコマンド群の最新版を公開

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 Windows Azureでは管理用APIとしてWindows Azure Service Management APIを公開しています。コマンド実行環境であるWindows PowerShellから、このAPIをを利用してWindows Azureを管理するためのコマンド群「Windows Azure Service Management CmdLets」について、最新版が2月8日に公開されています。

 この最新版では、Windows Azure SDK1.3に対応しています。

●関連情報
[Windows Azure Service Management CmdLets]
[Just Released - New Version of the Windows Azure Service Management CmdLets](Windows Azure Teamのブログ)
[PowerShellで始めるWindows Azureアプリケーション管理](Windows PowerShellを使う準備、Windows Azureアプリケーション管理を行うための設定、操作手順などについての解説)

Fsol、Azure上で地図情報マーケティング分析ツールのサービスを開始

 富士通システムソリューションズ(Fsol)は、クラウドに対応した地図情報マーケティング分析ツール「WebSERVE smart 地図マーケティング on Azure」を Windows Azure 上に構築、サービス提供を開始しています。利用者が保有する顧客情報を、ニーズに合わせて地図上に表示することができるサービスです。

●関連情報
[クラウド対応したGISシステムによるマーケティング分析ツール「WebSERVE smart 地図マーケティング on Azure」を新発売](富士通システムソリューションズのプレスリリース)
[マイクロソフト導入事例:富士通システムソリューションズ](Windows Azure採用の経緯やシステム構成などの詳細情報を紹介)