仕事量をコントロールしよう

 前回までは、仕事をうまく進めていくための計画の立て方を紹介してきました。タイムマネジメントには、もう一つ大事なことがあります。それが「自分の仕事量をコントロールする」ことです。

 私たちは普段、複数の仕事を並行して進めていることが多いもの。ときには、ひとつひとつの仕事として見れば大丈夫なのに、複数の仕事が重なったせいで仕事量が多すぎる状況に陥ってしまう場合もあります。ですから、自分の仕事全体で、どのくらいの仕事量があるか、つかんでおくことが必要です。

 たとえば、他の人からの頼まれごとなどを引き受けているうちに、仕事量が多くなりすぎてこなしきれなくなる。あるいは、肝心の自分の仕事ができなくなる・・・。そんなことになってしまっては、せっかく計画を立てている意味がありません。

 しかし、仕事量のコントロールはなかなか難しく、記憶や勘を頼りに判断すると失敗しやすいものです。仕事量を正しくつかむために、タイムマネジメントを活用しましょう。

「すぐに判断する」ことが重要

 自分の仕事量をコントロールするためには、ときには頼まれた仕事を断ることも必要です。しかし、頼まれごとをうまく断れない、断りにくいという人もいると思います。

 仕事をうまく断れるようになるには、今週紹介する2つの原則を守るのが効果的です。その原則の1つは、仕事を頼まれたときに「すぐに判断する」ことです。

 経験のある人も多いと思いますが、一度引き受けた仕事は、時間が経つにつれて断りにくくなってしまうものです。自分も「今さら断るのは悪い」と感じますし、相手も「今さら断られても困る」と言うでしょう。逆に、すぐに判断して早い段階で断れば、自分が助かるだけでなく、相手も助かるのです。

 もちろん「すぐに判断する」といっても、自分の勘や記憶を頼りに判断すると、判断を間違ってしまいます。自分の仕事量をつかむことが必要です。