Azure XSインスタンスのベータ版が公開

2011年1月～2月初旬の更新情報

マイクロソフト　クラウドプラットフォーム推進部　大森　彩子

2011.02.10

　今回の目玉は、PDC10でアナウンスされていたWindows AzureのExtra Small（XS）インスタンスについて、ベータ版の提供が開始されたことです。小規模な構成ですが、リリース版では1時間当たり4.9円（予価）という低価格で仮想マシンインスタンスを利用できます。また、2011年中に3個所のデータセンターを開設することを明らかにしました。

Windows Azure XSインスタンスのベータ版が提供開始

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　2月4日、Windows Azureコンピューティング機能のExtra Small（XS）インスタンスがベータ版として提供が開始されました。Extra Smallインスタンスは、PDC10でアナウンスされていた新しい仮想マシンインスタンスです（関連記事：PDC10で発表されたAzure最新情報を特別レポート）。

　Extra Smallインスタンスは、開発・テスト・試用や、比較的小規模なアプリケーションによる利用を想定したものです。小規模な構成（1.0GHzのCPU、768Mバイトのメモリー、20Gバイトのストレージ）の仮想マシンインスタンスを、リリース版では4.9円/時間（予価）という手頃な価格で提供します。

●関連情報
[Windows Azure Extra Small Instances Now Available As Public Beta]（Windows Azure Teamのブログ）
[Windows Azureコンピューティング]

Windows Azure SDK v1.3がアップデート

　2月4日、Windows Azure SDK v1.3の修正リリースが利用可能となりました。この修正リリースでは、SDK v1.3で提供されたWeb RoleにIISモジュールをインストールして利用する「Full IIS」機能に関する脆弱性が修正されています。

　また、Windows Azure Platform Training Kitの最新版も公開されています。今回はハンズオンラボにクラウド上でのWindows Phone 7アプリケーション開発が新規に追加されたほか、Windows Azure Connect、Webロール/Workerロールの機能強化、VMロールのデモスクリプトも追加されています。

2011年中に3個所の新データセンターを開設

　米国ワシントン州Quincyにあるマイクロソフトのデータセンターが、2011年の早い時期に拡張されることが発表されました。この拡張したデータセンターは、最新のITPACs（IT Pre-Assembled Components）と呼ばれるコンテナ型のサーバーモジュールを使って構築されることになっています。

　この新データセンターには、Microsoft Global Foundation Servicesが研究しているサーバーにおいて高効率を実現する成果が生かされています。また、2011年中にはバージニア州とアイオワ州にも新規のデータセンターを開設する予定です。

●関連情報
[Shedding Light on Our New Cloud Farms]（Microsoft Global Foundation Servicesのブログ）
[Microsoft’s High-Tech Modular ‘Tractor Shed’]（Data Center Knowledgeの記事）
[Microsoft’s new modular data center ready for launch]（Datacenter Dynamics Focusの記事）

パートナー向けにクラウド関連製品を無償提供

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　マイクロソフトパートナーネットワークに参加しているパートナー企業に対し、クラウド関連製品を無償で利用できる「Microsoft Cloud Essentials Pack」の提供を開始しました。

　このMicrosoft Cloud Essentials Packには、Microsoft Business Online Suite（BPOS）の250ユーザー分の使用ライセンスに加えて、Windows Azure Platformを利用できるという特典サービスがすでに開始されています。また今後、Microsoft Dynamics CRM OnlineとWindows Intuneの提供も予定されています。