前回説明したcriterionでは,個々の性能測定の結果を数値として比較したり,個々の結果をグラフとして表示したりできます。ただし,複数の結果を比較する機能はありませんでした。こうした比較を簡単に行えるようにするのがprogressionです。

progressionのインストール

 progressionの使い方を説明していきましょう。

 progressionも,criterionと同様にHaskell Platform 2010.2.0.0では提供されていません。このため,cabalコマンドを使ってインストールする必要があります。

cabal install progression

 criterionがインストールされている環境であれば,問題なくインストールできるでしょう。先にインストールするcriterionは,グラフ描画機能を持つものでも持たないものでもかまいません。progressionのグラフ描画機能は,criterionのグラフ描画機能には依存しないからです。Gtk2Hsも必要ありません。

 progressionでは,代わりにgnuplotを使ってグラフを描画します。このため,progressionを利用するには,あらかじめgnuplotをインストールしてパスを通しておく必要があります。

 Windows向けのHaskell Platform 2010.2.0.0でprogressionを利用する場合には,注意点があります。Windowsでは,Haskell Platform 2010.2.0.0に付属するregex-posix 0.94.2が動作しません。このため,progressionのインストールが失敗してしまいます。この問題を解決するには,先にcabalコマンドを使ってregex-posix 0.94.4以降をインストールしておく必要があります(参考リンク1参考リンク2)。

cabal install regex-posix-0.94.4
~ 略 ~

cabal install progression