ITホールディングス 岡本晋 代表取締役社長

 2010年は、IT業界全体が厳しい1年だったが、当グループは厳しい状況下でも、グループ共同受注を前年比2倍に伸ばすなどグループ内連携や協業を推し進めてきた。また、最新のデータセンターとして、天津濱海高新インターネットデータセンター(中国天津市)やインテック万葉スクエア(富山県高岡市)の稼働を開始。事業会社が持つ技術を組み合わせ、それぞれの強みを生かして「クラウドテレフォニー」の展開も開始した。海外ビジネスにおいても、中国天津市のデータセンター開所に加え、インテック上海の設立など中国におけるビジネスの基盤作りに力を入れてきた。

 今年は、顧客がクラウドサービスを活用することが当たり前のようになり、受注型からサービス提供型へのパラダイムシフトが加速する年となるだろう。我々は、グループ一体となって、パラダイムシフトの一歩先を歩み続ける。4月にはグループのフォーメーションも再編する。新TISの発足は、得意分野である金融業向けシステムの構築・運用事業を中心に、エンジニアの活動領域の拡大、データセンターなどのリソースの有効活用の促進など、さらに付加価値の高いサービスの提供を目指すものである。グループを挙げて、今年度も魅力あるITサービスを開発すると共に、中国ビジネスの強化やデータセンターの有効活用など様々な施策を次々と打ち出し、事業各社の強みを生かしてさらなる飛躍を目指す。