情報処理技術者試験の資格やITベンダーの認定資格、IT関連団体の認定資格、ビジネス分野の資格という4分野の「取得すべき」資格を調べた。

 まずはITベンダーの技術者が「取得すべき」資格から見てみよう(図1)。ITベンダーの技術者が「取得すべき」資格の順位は、ITベンダーの技術者、ITベンダーの人事担当者、ユーザー企業のシステム部長といった三者の回答結果を基に作成している(調査概要は末尾に記載)。

図1●ITベンダーの技術者が「取得すべき」資格ベスト3(数字の単位は%)
図1●ITベンダーの技術者が「取得すべき」資格ベスト3(数字の単位は%)
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 ITベンダーの技術者は、プロジェクトマネジャー関連資格の取得に力を入れるのが得策だ。情報処理技術者試験の「プロジェクトマネージャ」や、IT関連団体の認定資格「PMP」が、取得すべき資格で1位である。ITベンダーの認定資格としては、日本オラクルとマイクロソフトの認定資格が上位3資格を占めた。

 注意したい点は、ユーザー企業のシステム部長や、ITベンダーの人事担当者など、立場によって資格への注目度に大きなギャップがあることだ。ITベンダーの人事担当者の8割以上が、自社の技術者に「PMP」を「取得させたい」と答えた。これに対し、ユーザー企業のシステム部長がITベンダーの技術者に「取得してほしい」とするのは2割に満たない。

 次は、ITベンダーの営業担当者が「取得すべき」資格だ。こちらは、ITベンダーの営業担当者とITベンダーの人事担当者の意見を反映して順位をつけた。(図2

図2●ITベンダーの営業担当者が「取得すべき」資格ベスト3(数字の単位は%)
図2●ITベンダーの営業担当者が「取得すべき」資格ベスト3(数字の単位は%)
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 調査した4分野の資格それぞれでトップになったのは、「基本情報技術者」、「マイクロソフト認定(OS分野)」、「ITコーディネータ」、「TOEIC(600点以上)」である。営業担当者といえども、ITスキルが求められる。ITベンダーの人事担当者の半数が、営業担当者に「基本情報技術者」を「取得させたい」と回答した。