引き続いて、データベース(DB)にアクセスするアプリケーションを作成します。本題に入る前に、Silverlightにおけるデータアクセスの注意点を理解しましょう。Silverlightアプリケーションはデスクトップアプリケーションと異なり、データベースに直接は接続できません。Webサービスを経由してデータにアクセスする必要があります。そのため、SilverlightのDBアプリケーションは3階層やn階層のシステム構成になり、従来システムより開発が難しくなります。
しかしSilverlight 4では、WCF RIAサービスを利用することで、従来のクライアント/サーバー型システムのようにDBアプリケーションを開発できるようになりました。また、Silverlight 4 Toolsを使うと、データアクセス用フォームをドラッグ&ドロップ操作で簡単に作成できます。
図9は今回作成する「作業管理アプリケーション」をブラウザ外実行しているところです。画面の上側にはDataGridコントロールを利用してデータの一覧を表示し、左下側ではDataFormコントロールを利用してデータの追加や変更・削除ができるようにしています。右下側ではWebBrowserコントロールでWebサイトを表示させています。アプリケーションのウィンドウ枠がないので、外観が通常のWindowsアプリケーションと異なっていることにも注意してください。このアプリケーションの作成手順を見ていきましょう。
