写真●歩きながら本人認証ができる「ウォークスルー顔認証システム」。写真提供:セコムトラストシステムズ
写真●歩きながら本人認証ができる「ウォークスルー顔認証システム」。写真提供:セコムトラストシステムズ
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 セコムトラストシステムズは、東京2カ所(23区内と郊外)、大阪、鳥取、島根の計5カ所でデータセンターのサービスを提供している。東京郊外のデータセンターでは2010年8月1日、従来の本館の隣に増設した新館でもサービスを開始する。高いセキュリティを備えていることが同社データセンターの特徴だが、「新館では利便性も併せて追求した」(営業開発本部 プロフェッショナルサポート三部 部長 神部永志氏)。

 新館では、センターの入退館時に本人を認証する仕組みとして、歩いている人の顔を自動認証する「ウォークスルー顔認証システム」を導入した(写真)。ICカードをタッチするなどの手間がかからず、本人認証できるのが特徴である。ウォークスルー顔認証システムをデータセンターで導入するのは、国内ではほぼ初めてである。

ラックの扉はICカード認証で解錠

 さらに、サーバールーム内の各ラックの扉を、正規ユーザーしか開けられないようにするシステムを導入した。これはICカードによる本人認証を利用する。従来の本館でもラックの扉には鍵が付いていたが、鍵を持つデータセンターの担当者が付き添わないと開けることができなかった。新館ではユーザーが持つICカードをリーダーにかざすだけで開けられるようになった。

 そのほか、持ち物検査をするための金属探知機やX線検査機を配備し、エレベーターやサーバールームへの入退出にはICカードや手のひら静脈の認証を実施。共連れ防止の装置も設置した。テープメディアなどにICタグを張り付けて、不正持ち出しを検知するシステムもオプションで用意する。こうした物理的なセキュリティ対策に加え、ファイアウォールやIPS(侵入防止システム)の運用監視やウイルス/迷惑メールチェックといったサービスも提供する。

 災害時の対策本部として使えるオフィス設備も充実している。新館と本館の隣に同社の社員が勤務するオフィス棟があり、要望に応じて貸し出せるという。

基本情報
●名称:セキュアデータセンター新館
●場所:東京都
●最寄り駅:要問い合わせ
●料金:1ラック当たり月額10万円~