人気Linuxディストリビューション「Ubuntu」の最新バージョン「10.10」が10月10日にリリースされた。10月16日には、日本語対応を強化した「Ubuntu 10.10 Desktop 日本語Remix CD」もリリース。新機能を試してみた。

 Ubuntu 10.10(コードネームは“Maverick Meerkat”はぐれミーアキャット)では、前バージョンからの改善を中心に多くの点で変更が加えられている(写真1)。

写真1 Ubuntu 10.10のデスクトップ
写真1 Ubuntu 10.10のデスクトップ
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インストール時間が短縮

 Ubuntu 10.10 Desktop 日本語 Remix CDを起動し、ハードディスクにインストールしてみると、インストーラが大きく変更されたことにまず気付く。設定中にコピーの処理が並行して実行されるため、ユーザーが設定を選んだり入力したりする時間の分、インストール時間が短縮される。筆者が試したところでは、起動から6分と極めて短時間で終わった。少なくとも30秒の短縮を実現している。

 インストールを開始すると、手順の最初の方でパーティション構成を尋ねられ、それに答えると、すぐにディスクのフォーマットとファイルのコピーが始まる。その後の、地域の選択やキーボードの設定といった初期設定を進めていると、画面下にコピーの進行状況が表示され、並行してインストールされていることが分かる。

 Ubuntu 10.10のデスクトップは、Ubuntu 10.04から大きな違いはないが、細かい点でいくつか変更されている。例えば、標準のパッケージ管理ツール「Ubuntuソフトウェアセンター」では、トップページのカテゴリー表示の下に「注目ソフト」と「新着ソフト」のコーナーが加わった。ここには、おすすめのソフトが入れ替わりで表示される(写真2)。

写真2 パッケージ管理ツール「Ubuntuソフトウェアセンター」
写真2 パッケージ管理ツール「Ubuntuソフトウェアセンター」
トップページのカテゴリー表示の下に「注目ソフト」と「新着ソフト」のコーナーが設けられた。
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 GNOMEパネルにデフォルトで置かれている「サウンドの通知」(音量メニュー)も拡張してある。「Rhythmbox」など音楽プレイヤーソフトの情報が表示され、操作もできる。

 Ubuntuのオンラインストレージサービス「Ubuntu One」をソーシャルサイト用メニュー「MeMenu」から呼び出したときに、専用ダイアログが表示され、アカウント作成に必要な情報を入力できるようになっている。10.04ではWebブラウザを起動して手続きをしていた。