今回は実際にソースをダウンロードして、まずはその構成を確認。その後、ポケット羅針盤が起動されて、ランドマーク画面へ遷移するところまでを追っていきます。

 ポケット羅針盤のソースは、NTTドコモのサイトからダウンロードできます。今回の記事では、なるべく多くの方の環境で動かすことを考慮して、Star1.0系を前提に話を進めます。Starプロファイルは基本的に下位互換性があるので、Star1.0以上の端末であれば動作するはずです。

iアプリ版ポケット羅針盤の構成

 ファイルをダウンロードして中身を見ると、五つのフォルダから構成されていることがわかります(図1)。

図1●ポケット羅針盤のフォルダ構成

・srcディレクトリ

 ソースが格納されるディレクトリです。

・binディレクトリ

 生成されたバイナリ(拡張子がjarのファイル)と、ADFファイルと言われる拡張子がjamのファイルが格納されるディレクトリです。ADFとは、Application Descripter Fileの略で、iアプリの各種設定が書き込まれています。

・resディレクトリ

 画像ファイルや音声ファイルなどを格納するディレクトリです。

・spディレクトリ

 スクラッチパッドと言われるiアプリの保存領域のためのディレクトリです。スクラッチパッドとは、iアプリ内の保存領域のことで、スクラッチパッドにデータを書き込むことによって、データの保存を実現します。

 エミュレータで動かしているiアプリで、スクラッチパッドへの書き込みが発生した際、このディレクトリ内に[プロジェクト名].spというファイルが生成され、書き込み内容がファイルに記述されます。iアプリでのデータの保存/読み込みは、すべてバイト単位で行われます。バイト単位だと管理が非常に面倒なので、ポケット羅針盤では、データの保存に、NTTドコモから提供されているスクラッチパッドライブラリを使用しています。スクラッチパッドライブラリを使用すると、文字列や数値など、わかりやすく管理できます。

・iapplibディレクトリ

 ポケット羅針盤で使用されているライブラリが格納されています。