criterionのインストール

 Haskell Platform 2010.2.0.0ではcriterionパッケージを提供していません。したがって,criterionパッケージを使うには,第39回で説明したcabalコマンドなどを使ってインストールする必要があります。

$ cabal install criterion

 criterionのインストール方法は,グラフ描画機能を利用するかどうかによって異なります。criterionではCabalのフラグ制御機能を使って,インストール時にグラフ描画機能を有効にするかどうかを指定します(参考リンク)。

 インストール時にグラフ描画機能を有効にするかどうかは,-fChartオプションまたは-f-Chartオプションで指定します。2010年11月時点でのcriterionの最新版であるバージョン0.5.0.5では,Chartフラグがデフォルトで無効になっています(参考リンク)。グラフ描画機能を有効にするには,-fChartオプションを指定します。

$ cabal install -fChart criterion

 逆にグラフ描画機能がデフォルトで有効になっている場合,グラフ描画機能を無効にするには-f-Chartオプションを指定する必要があります。実際に,0.4.1.0まではChartフラグがデフォルトで有効になっていました(参考リンク)。

$ cabal install -f-Chart criterion

 criterionのグラフ描画機能を利用する場合には,もう一つ注意点があります。criterionのグラフ描画機能で利用されているChartパッケージは,GTK+のHaskellバインディングであるGtk2HsというGUIライブラリを使って実装されています。しかし,Haskell PlatformにはGtk2Hsが含まれていません。したがって,事前にGTK+とGtk2Hsをインストールしておく必要があります。

 Gtk2Hsのインストール方法は,code.haskell.orgのrepositoryにあるINSTALLという文書に記されています。このドキュメントでは,標準ではGTK+が含まれないWindows環境へのGTK+とGtk2Hsのインストール方法についても説明しています。また,Windows環境へのGTK+とGtk2Hsのインストール方法を紹介したblog記事もあります(参考リンク)。Mac OS X環境でのGTK+のインストール方法については,HaskellWikiに記述があります(参考リンク)。