2010年10月28~29日、米国でマイクロソフトの技術カンファレンス「Microsoft PDC10」が開催され、Windows Azureに関する数多くの発表がありました。発表の詳細に関しては前回の記事で紹介しましたが、その発表内容を反映する動きが次々と出てきています。また、アジア太平洋地域のデータ転送価格が大幅に引き下げられたのも、日本のユーザーにとっては重大なニュースでしょう。

PDC10対応のAzureホワイトペーパーが公開

Azure関連のホワイトペーパーを公開
Azure関連のホワイトペーパーを公開

 2010年11月12日、PDC10で発表された内容を盛り込んだWindows Azure Platform全般ならびにWindows Azureのホワイトペーパーが公開されました(写真1)。Webサイトで公開されているホワイトペーパーのうち、一番上に並んでいる「Introducing the Windows Azure Platform」と「Introducing Windows Azure」の二つがそうです。

 これらは旧バージョンを執筆していたChappell & Associates社の代表であるDavid Chappellが、今回も執筆を担当しています。彼は昨年来日し、マイクロソフト主催のセミナーで解説しています。こちらの資料も公開していますので、併せてご参照ください。

 また、同じ執筆者によるホワイトペーパー「The Windows Azure Programming Model」 も公開されています。こちらでは、PaaSとしてのWindows Azureに適したアプリケーションを構築するためのプログラミングモデルについて解説しています。

●関連情報
[Windows Azure Platform Website(US) : Whitepapers]
[Whitepaper “Introducing Windows Azure”](PDF)
[Whitepaper “Introducing the Windows Azure Platform”](PDF)
[Download Link : Whitepaper “The Windows Azure Programming Model”] (PDF、ダウンロードにはWindows Live IDが必要)
[David Chappell によるセミナー(2009/10/13開催) : マイクロソフト アーキテクト S+S サミット]

PDC 2010 Japanの参加枠を追加拡大

PDC10 JapanのWebページ
PDC10 JapanのWebページ

 米国シアトルで開催されたPDC10を受け、ここでの発表内容をフォローするPDC10 Japanを、Microsoft Conference + Expo Tokyo期間中に同時開催します(写真2)。参加するには事前の登録が必要です。いったん満席となって参加受付を締め切っておりましたが、11月16日に席数を拡大して追加での申し込みを受け付けしています(先着順で満員となり次第締切)。

 また、同時開催のMicrosoft Conferenceの中でも、クラウドやWindows Azure Platform関連セッションが開催されます。2日目のキーノートはWindows AzureやWindows Phone 7はもちろん、事例を交えたクラウドテクノロジー最新情報を解説します(いずれも事前登録制・費用無料、申し込みにはWindows Live IDが必要)。

●関連情報
[PDC10 Japan]
[The Microsoft Conference + Expo Tokyo]

アジア太平洋地域のデータ転送価格を大幅に引き下げ

 2010年11月15日、Windows Azure Platformのアジア太平洋地域におけるデータ転送価格が大幅に引き下げられました。1Gバイトあたりで受信29.40円/送信44.10円だったものが、受信9.8円/送信19.6円となりました。これは、北米およびヨーロッパ地域 (受信9.8円/Gバイト、送信14.7円/Gバイト)と遜色ない価格です。

 なお、オフピーク タイムの受信データ転送割引(課金なし)についても2011年3月31日まで延長されています。また、PDC10で新たに発表されたXSインスタンス(4.9円/時間)、仮想ネットワーク(Windows Azure Connect : CTP期間無料)についても記載が追加されています。

●関連情報
[Windows Azure Platform Website : Windows Azure Platform 導入特別プラン]

Windows Azure Guest OS 1.8がリリース

 2010年11月8日、ほぼ毎月の頻度で更新されているWindows Azure Guest OSの最新版1.8がリリースされました。今回のアップデートには機能の強化は含まれず、脆弱性への対応が主です。

●関連情報
[MSDN Library : Windows Azure Guest OS 1.8]