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PMO導入フレームワーク
出典:日経コンピュータ 2010年10月13日号
p.130
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります) 「2001年から2002年ごろにかけて、多くのSI企業で全社のプロジェクトを管理する組織としてのPMOが設置された」が、「現場とのかい離が生まれ、全社的なプロジェクトマネジメント力向上にはつながらず、プロジェクト成功に寄与することはなかった」。 PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)の設置ブームを厳しく総括した上で、それでもPMOはSI企業にも、ユーザー企業にも重要だと著者は訴える。「プロジェクトマネジメントはプロジェクトマネジャー1人の力で行うものではない」からだ。 現実には1人に負荷が集中してしまい、結果として「プロジェクトマネジャーを目指す若手も多くはない」という悩ましい事態になっている。「長時間労働に耐えるプロジェクトマネジャーの背中を見れば、避けて通りたくなる道である」と著者ははっきり書いている。こうしてマネジャーが育たず、足りず、特定の人に延々と負荷がかかってしまう。 プロジェクトを成功させるために、悪循環を断ち切るために、プロジェクトマネジャーを補佐するPMOを正しく機能させなければならない。本書の前半で著者は、PMOの役割と要求されるスキルを整理し、プロジェクトの特性に合ったPMOの設置を勧める。同一プロジェクトは存在しないから、当事者が自分で工夫してPMOを設置し、機能させていくしかない。 本書の目玉は記述の半分を占めるPMOの事例集である。著者が実際に遭遇したPMOに関する諸問題と解決策が24件、例示されている。ただし記述は極度に簡潔であり、事例からハウツーを学ぶというより、「答えは読者自身が見つけていく」ことになる。 例えば、参画しているプロジェクトに24の事例をあてはめ、類似の問題が起きていないか検証する、といった使い方ができる。プロジェクトマネジメントの勉強会において、「こういう場面で自分ならこうする」と話し合う際のネタ本にも使えるだろう。 24の事例のうち、コミュニケーションにかかわる事例が7件もある。実際、プロジェクトマネジャーの仕事の大半はコミュニケーションマネジメントと言われている。「重要なメールが見過ごされる」「大切なことが伝わらない」など、電子メールの弊害を繰り返し指摘している点が興味深い。
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