学生によるマーケティングプランのコンテスト「第2回 applim」のキックオフイベントが2010年9月26日、都内で開催された(写真1)。ソーシャル機能を備えたスマートフォン向けアプリを活用するアイディアを競う。

写真1●会場の様子。人数の多さもあって休憩時間は騒然とした雰囲気に
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 対象とするのはiPhoneやAndroid搭載スマートフォンである。学生らは3~6名でチームを構成して課題に挑む。スマートフォンとソーシャルグラフ活用アプリを使うことで有効なマーケティングを行える対象(商品、企業、ブランド、組織など)とアプリの提案を作成する「本課題」と、3つ以上の既存のスマートフォンアプリを評価する「補助課題」がある。優秀なプランを作成したチームには優勝賞金30万円などが支払われるほか、作成したプランが協賛企業に採用される可能性がある。

 このapplimコンテストの1回目では、65チーム、300人が参加し、SNSのソーシャルアプリを活用したプランを競った。2回目となる今回は、132チーム、550人が参加し、急成長するスマートフォンを題材として取り上げた。審査員として、ブレークスルーパートナーズ赤羽雄二氏を筆頭に、広告代理店やインターネットサービス企業から7人が参加する(写真2)。

写真2●審査員の一覧
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 この日のイベントでは、参加者にコンテストの趣旨を説明し、学生たちのチームを支援するメンター役との顔合わせを行った。各チームには2名のメンター役が付く。

 まずapplim代表の久野祐揮氏(東京工業大学 修士2年在学)がコンテストの趣旨と概要を説明した。「新しいマーケティングツールを考えることは重要」と強調、特にソーシャルグラフの活用が今の最先端であることを説明した。ソーシャルグラフの活用事例として、(1)全商品に Facebookの「Like」ボタンを設置したリーバイスのオンラインショップ、(2)映画『リアル鬼ごっこ2』の公式iPhoneアプリ「リアル鬼ごっこ2レーダー」、(3)スマートフォンどうしを接触させてアドレスを交換するアプリ「Bump」(iPhone版、Android版がある)の3件を紹介。スマートフォン活用のマーケティングではソーシャル機能を取り入れることの重要性を説明した。このコンテストの狙いは、スマートフォンのマーケティングという最先端分野を手がけることで、「新しいビジネスチャンスに対してアンテナが立つようにする」こと、と締めくくった。