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ITアーキテクトの「やってはいけない」

[業務分析編]新業務をモデリングするとき、業務の担当組織まで決めてはいけない

2010/09/17 日経SYSTEMS

 「この新業務フローはダメだ。手間が増えるじゃないか」――。

 筆者が若手のころ、利用部門に新業務フローを受け入れてもらえず、プロジェクトを大幅に遅延させたことがある。原因は、筆者らが新業務のモデリングを行ったとき、新たに追加した業務プロセスの担当組織まで、同時に決めてしまったことにあった。

 近年、業務分析の主目的は、従来の業務効率化から、意思決定の迅速化やデータに基づいた合理的な意思決定といったマネジメント強化に比重が移ってきている。業務効率化であれば、利用部門は自分たちの仕事が楽になるので、新業務フローを受け入れてくれやすい。しかしマネジメント強化を図る場合、業務負荷を高めるケースがある。意思決定のスピードを高めるため、作業現場でのデータ登録を従来の週次から日次に改める、といったことだ。このように負荷の増える業務プロセスの扱いが、業務モデリングのキモになる。

「何を行うべきか」と「誰が行うのか」を分けて決める

 では、業務分析をどのように進めればよいのか。業務分析では大まかに、(1)現行業務モデリング、(2)現行業務の問題可視化、(3)新業務モデリング――という三つのステップを踏む。

 よく見かける業務分析では、これら三つのステップで一貫して、組織(部・課・グループなど)をベースに作業を実施する。(1)現行業務モデリング、(2)現行業務の問題可視化は、現行組織をベースに行ったほうが簡単でよい。ただし(3)新業務モデリングでは、冒頭のような問題が起こる。新たな業務プロセスを行う必要が生じた場合、現行組織をベースに業務フローを書くと、誰(どの組織)がその業務を行うかも同時に決める必要が出てくるからだ。

 誰でも業務負荷が増えるのは嫌がるので、経営目標の達成に必要だとわかっていても、「人手が足りない」「スキルがない」「別の部門が行うべきだ」といった具合にエゴが噴出してしまう。

 そんな事態を招かないためには、プロジェクトの目標を達成するために「何をすべきか、何を変えるべきか」という根本目的に立ちかえって議論してもらうことが重要である。エゴを極力排除し、目的志向で議論を促す仕掛けが必要となる。それには、組織ベースではなく、業務機能をベースとした業務モデリングを行うのが一つの手である。

 組織と業務機能の違いを簡単に解説しよう。現行の営業管理部に、見積もり担当と営業企画担当が存在したとする。課やグループに分かれていなければ、組織ベースの業務フローでは、まとめて営業管理部として表現される。しかし業務機能の区分で考えると、見積もりと営業企画に分かれる。このように、現行の組織体系にとらわれず業務機能に注目し、分析していくことが重要だ。

 そして、プロジェクトの目的のために必要な業務機能を洗い出した上で、次にそれぞれの担当組織を決める。業務機能の担当組織を決める際には、現行の職務分掌や人員構成にとらわれず考える。業務負荷が大幅に増えるなら、それに伴って部員を増やす検討も合わせて行う。

 このように、プロジェクトの目的のために必要な業務機能を洗い出すこと、その業務機能の担当組織を決めることを分けて、検討するのである。こうすることで、より目的思考に立ち経営目標を実現するために必要な業務を検討できる。また、新業務も受け入れやすくなり業務分析をスムーズに進めることができる。

 ただし注意が必要なのは、組織と業務機能を分けて分析したほうがいいのは、業務負荷が増え、組織の役割を変える必要のある場合だ、ということである。業務効率化だけのプロジェクトでは、逆に業務分析の手間が増えかねない。プロジェクトの性質をよく見極めて、業務分析を進めたい。

北山一真(きたやま かずま)
プリベクト代表
システムインテグレータ、製造業系コンサルティング会社を経て独立し、プリベクトを設立。経営管理、管理会計、PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)など幅広い業務の改革やITコンサルティングに従事している。ITエンジニア向け研修の講師も行う。

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