調子が悪くなったり起動しなくなったWindowsを復元するには、前回の記事で紹介した「システムイメージ」からの復元以外に、「システムの復元」を使う方法がある。「システムの復元」では、システムに与えた変更の差分を保存している「復元ポイント」と呼ばれるデータを使ってシステムを復元する。そのため、復元したい時期をピンポイントで選択できる可能性がある。Windows 7では、復元によって影響を受けるプログラムやドライバーを一覧表示する機能も新たに追加されている。今回は、この「復元ポイント」を使ったシステムの復元方法を紹介しよう。
復元ポイントの作成タイミング
システムイメージによる復元では、ある時点のドライブイメージを丸ごとバックアップしていた。これに対して「システムの復元」では、システムに対する操作や設定の差分を「復元ポイント」としてバックアップしている。この「復元ポイント」は、以下のような複数のタイミングで自動的に作成される。
- Windowsが、起動したとき
- 対応するインストーラがアプリケーションをインストールしたとき
- Windows Updateがシステムを更新したとき
- デジタル署名されていないデバイスドライバをンストールしたとき
- タスクスケジューラで設定した時間になったとき
- 「システムの復元」を使いシステムを復元をしたとき
ただし、ここでバックアップの対象としている情報の中にユーザーが保存したデータファイルなどは含まれない点には注意したい。こうしたユーザーが保存したデータファイルについては、システムの復元で戻した後に以前の記事で紹介した「バックアップと復元」機能を使って、バックアップから各自で復元する必要がある。
タスクスケジューラを使って復元ポイントを定期的に作成
前述した復元ポイントを自動生成するタイミングの中に、タスクスケジューラによって定期的に作成されるものがある。Windows 7では、デフォルトで毎日深夜24時に作成されるように設定されている。このスケジュールが自分の使い方と一致しない場合は、間隔を変更するとよいだろう。
スケジュールを変更する手順は、次のようになる。スタートメニューにある「コンピューター」を右クリックして、表示されたメニューから「管理」をクリックする(図1)。
すると、「コンピュータの管理」画面が表示される(図2)。そこから左側のツリー表示にある「システムツール」を展開して「タスクスケジューラ」を見つける。さらにそこから「タスクスケジューラライブラリ」→「Microsoft」→「Windows」と展開する。