2010年上半期の最も大きな話題の一つとして挙げられるのが、スマートフォンの躍進だ。4月にNTTドコモがソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「Xperia」を発売して人気を博すなど、米Googleのプラットフォーム「Android」を搭載した端末が続々と登場したことでスマートフォン市場が拡大したとも言える。ただ、現時点で市場をリードしているのは、やはり米Appleの「iPhone」および「iPad」だ。

 2007年6月に初代機が発売(GSM方式を採用していない日本は対象外)されて以来、iPhone 3G(発売は2008年7月)、iPhone 3GS(同2009年6月)と進化を続けてたiPhoneは、4代目となる「iPhone 4」を6月24日に発売(関連記事)。iPhone 4の販売台数は、発売後3日間で170万台を超え、歴代モデルの記録を塗り替えるほどの売れ行きを見せた(関連記事)。

 一方、電話機能が搭載されていないため正確には“スマートフォン”とは呼べないものの、iPhoneと同じiPhone OS(バージョン 4.0からはiOSに名称変更)を搭載するタブレット型モバイル端末「iPad」の登場も大きな話題をさらった。iPadの発売は、米国では4月3日、日本では5月28日(関連記事)。iPadの販売台数は80日間で300万台に達するなど、iPhone 4ほどではないものの、これまでにないまったく新しいカテゴリの製品としては驚くほどの売れ行きを見せている。

 ITproではこれまでも、Focusサイト「iPad&iPhone」を開設するなど、iPadおよびiPhone 4に関連する記事を積極的に公開してきた。これらの記事をご覧いただいた読者の方も数多いと思うが、ここでは、あらためて項目別に分類してお届けする。読み漏らした記事などがあれば、この夏休みの機会にぜひ読んでいただきたい。

iPad

iPadに対する評価や思い

 iPadは、これまでにない新しい製品だけに評価は賛否両論。ただ、画面の美しさや使いやすさを評価する声の方が多いようだ。

スペック以外で人を魅了するアップルの姿勢

iPadがやって来た

「iPadは人の想像力をかきたてる端末」、“iPadショック”の林信行氏が公開トーク

Apple社のものづくりに注目---アイサプライ・ジャパン

もうノート・パソコンは持ち歩かない---Small Society社

iPadと電子書籍

 iPadには電子書籍アプリ「iBooks」が標準搭載されている。大きな画面を生かして、iPadを電子書籍リーダーとして活用しようとする動きも活発だ。既に多くの出版社などがiPad用に電子書籍の販売を始めている。

出版、テレビが融合する新しいメディア

テレ東など3社がiPhone/iPad向け電子写真集、宇宙で撮影した写真を表示

「カジュアル・コンピューティング」市場を拓く---ヤッパ

iPadは「電子書籍の実験場」---イースト

“紙用データをiPad向けに”という考え方では無理---クロスデザイン

iPadやKindleでの読書スピード、印刷本より時間がかかる

iPadと企業システム

 iPadは企業システムの端末としても熱い視線が注がれている。既にiPadをいち早く業務に活用する企業も登場した。また、クラウド端末としてiPadに期待する声も高まっている。

iPadに企業も熱視線---みずほ銀、ガリバーなど店舗導入が続々

タブレットデバイスが具現化するモバイルクラウド

iPad分解

 新しい製品が出てきたとき、技術者にとって気になるのはその“中身”だ。ハードウエアとしていったいどんな部品が使われているのか、どういった設計思想で製品が作られているのかは、バラしてみないと分からない。日経コミュニケーションと日経エレクトロニクスが、iPadを分解してその分析にチャレンジした。

無線の実装から見るiPadの設計思想

「iPad」を分解!