東京証券取引所(東証)の取引システム「arrowhead」は、売買注文に1000分の2秒で応答するなど、世界最高レベルを誇ります。その実現に向けては、経営陣はもとより、システム部門やITベンダーのそれぞれが「必ず成し遂げる」という強い意志をもって望みました。その結束力の裏側には、2005年12月に発生した「みずほ誤発注事件」の存在があります。裁判にまで発展した同事件の教訓が、arrowheadには生かされています。
東証・最新システム「arrowhead」稼働
東京証券取引所(東証)が2010年1月4日に稼働させた新システム、それが「arrowhead」です。売買注文に1000分の2秒で応答するなど、処理スピードは旧システムの1000倍以上になりました。その能力は、開発着手時に掲げた目標値より5倍も速いのです。
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システム全面刷新の真相
東京証券取引所(東証)が2010年1月4日に稼働させた新システム「arrowhead」は、1000分の2秒という売買注文の応答時間など、世界最高レベルの機能を実現しています。しかし、なぜそれほどまでにarrowheadは高速なのでしょうか。それを目指したプロジェクトの実態に迫ります。
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システム刷新への道
世界最高レベルの取引所システムである「arrowhead」。従来の拡張予定を大幅に見直した結果です。見直しの契機になったのが、2005年12月に発生した「みずほ誤発注事件」です。事件後、東証がどうシステムの”あるべき姿”を求めていったのか。当時のニュースから、東証の判断をみてみましょう。
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刷新の引き金となったみずほ誤発注事件
東証の最新システム「arrowhead」が実現できたのは、皮肉なことですが、裁判にまで発展した「みずほ誤発注事件」が起こったからだともいえます。2005年12月に起こった、みずほの誤発注事件を振り返ります。
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みずほ誤発注を巡る裁判の経緯
2005年12月に起きた「みずほ誤発注事件」は、裁判にまで発展しました。2006年末の第1回口頭弁論から2009年末の結審まで、みずほ証券と東証はそれぞれ何を主張してきたのか。裁判経緯をまとめました。
第3回口頭弁論、バグのあったプログラムのソース・コードが次回法廷に登場へ
第4回口頭弁論、バグのあったソース・コードを東証側が提出せず
第5回口頭弁論、バグのあったソースコードの提出命令をみずほ証券が申し立て
第6回口頭弁論、みずほ証券が東証のテスト結果“原資料”の提出を申し立て
第8回口頭弁論、みずほ証券が2つの「義務違反」を追加申し立て
第9回口頭弁論、「富士通の開発ミスの全責任は東証にある」とみずほ証券
第10回口頭弁論、「『現行と同一』では要件は定義されない」とみずほ証券が再主張
第11回口頭弁論、みずほ証券のジェイコム株誤発注裁判、12月19日に結審へ
第12回口頭弁論、「東証に全責任がある、過失相殺とはならない」みずほ証券が結審前に強調
第13回口頭弁論、みずほ証券-東証の株誤発注裁判、来年2月27日に判決
第14回口頭弁論、株誤発注裁判の口頭弁論が再開、初の証人尋問で東証職員が法廷に
東証社長は「主張はおおむね認められたが、責任7割は納得できない」