今回は2010年6月末から7月最初の週に明らかになったWindows Azure Platform関連の最新情報をお伝えします。以前に紹介したWindows Azure Platform向けアプリケーション開発用のツールについて日本語版が公開されています。また、Windows Azure Platform上に構築した上場企業の会社情報提供サービスも始まりました。

VS2010に正式対応したAzure開発ツールの日本語版が公開

 7月2日、Windows Azure Platform向けのアプリケーション開発をするための「Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio」の日本語最新版が公開されました。これは、6月17日に公開した記事で紹介したツールの日本語版に当たるものです。Visual Studioの拡張ツールとなっており、Visual Studio 2010および2008に対応しています。Visual Studioを持っていない人も、無償で公開しているVisual Web Developer 2010をインストールすれば利用できます。

 このWindows Azure Tools for Microsoft Visual Studio(2010年6月版、Ver1.2)は、完成したVisual Studio 2010のRTM(Release to Manufacturing)版をフルサポートし、.NET 3.5と.NET 4のどちらのフレームワークを対象としてサービスをビルドするかを選択できます。開発したサービスはVisual StudioのIDE(統合開発環境)からAzure上に直接配置できるほか、IntelliTraceを使ったデバッグが可能となっています。また、サーバー エクスプローラーでWindows AzureのテーブルとBLOBコンテナの読み取り専用ビューを表示する「クラウド ストレージ エクスプローラー」を追加したほか、計算ノードを使ったサービス状態の追跡などが可能になっています。

●関連情報
[「Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio 1.2(2010年6月)」ダウンロード]
[Microsoft Web Platform Installer(Visual Web Developer 2010のインストール)]

Windows Azure上に構築した会社情報サイトがサービス開始

 7月1日の木曜日、上場企業の会社情報を提供するWebサイト「みんなの会社情報(みんかい)」がサービス提供を開始しました。富士ソフトと東証コンピュータシステムが、Windows Azure Platform上に構築したものです。

 “みんなの会社情報”は、各上場企業の基本情報をはじめ、決算情報やニュースリリースなど、動画などを含めた様々なフォーマットで配信される会社情報を閲覧できるサービスです。Windows Azure Platform上に構築することで、動画などファイルサイズの大きい多種多様なデータを一元的に取り扱うことができ、大容量データの高速な処理を実現しています。また、画面表示にはSilverlightを採用することにより、直感的な操作やグラフ表示、動画などを使った情報の閲覧を可能にしています。

●関連情報
[みんなの会社情報 iR-Service.net]
[プレスリリース「クラウド プラットフォーム Windows Azure Platform を活用した会社情報提供サービスを開始」]