4月から始まった詳細JavaFXも今回で4回目。そろそろJavaFXにも慣れてきた頃ではないでしょうか。今月は、先月とは異なり、前半でJavaFX Composerを使って、丸や四角などを表すシェイプを描画します。後半では、JavaFX Scriptで特徴的なシーケンスについて、そしてif文やループなどの制御構造について説明していきます。

 なお、2010年6月16日にNetBeans 6.9が正式にリリースされました。これに伴い、本連載でも今まで使用してきたNetBeans 6.9βから、NetBeans 6.9に変更します。

 NetBeans 6.9ではJavaFX Composerなどが日本語化され、より使いやすくなっています。NetBeans 6.9はこちらからダウンロード可能です。

シェイプ

 前回、ボタンやテキストボックスなどのコントロールを使用したので、今回は丸や四角などを描画していきます。

 JavaFX Scriptでは丸や四角などの描画要素のことをシェイプと呼びます。いずれも、javafx.scene.shapeパッケージで定義されており、javafx.scene.shape.Shapeクラスのサブクラスになります。

 では、実際にJavaFX Composerを使って、描画してみましょう。

サンプルのプロジェクトはこちらからダウンロードできます。

 まずは、サンプルのためのプロジェクトを作成します。前回と同じように、メニューバーの[ファイル]-[新規プロジェクト]、もしくはプロジェクトペインを右クリックして表示されるポップアップメニューから[新規メニュー]を選択します。

 プロジェクトの種類として[JavaFX Desktop ビジネスアプリケーション]を選択します。NetBeans 6.9になってプロジェクトの種類も、このように日本語に訳されています(図1)。

図1●プロジェクトの種類
図1●プロジェクトの種類
[画像のクリックで拡大表示]

 次のプロジェクト名の指定では、シェイプを扱うサンプルなので、ShapeSampleというプロジェクト名にしました。

 では、デザインペインにシェイプを貼りつけていきましょう。シェイプはパレットの[形状]カテゴリに配置されています(図2)。

図2●[形状]カテゴリ
図2●[形状]カテゴリ
[画像のクリックで拡大表示]

 まず、[円]をデザインエリアにドラッグ&ドロップしてみましょう。

 円をドラッグしているにもかかわらず、ドラッグしている形状は四角になっていますが、気にしないことにしましょう(図3)。ドロップすれば、円が表示されます。

図3●円をドロップ
図3●円をドロップ
[画像のクリックで拡大表示]

 ドロップした円はデフォルト状態では黒で塗りつぶされています。また、円の半径は25に設定してあります。

 これらのプロパティを設定するのは、前回と同じようにプロパティペインです(図4)。

図4●プロパティペイン
図4●プロパティペイン
[画像のクリックで拡大表示]

 まずは塗りつぶし色を設定しましょう。色の設定は前回と同じように、色が表示されている右側の+のアイコンをクリックします。クリックすると、[放射線状グラデーション]、[線形グラデーション]、[色]の選択肢が表示されますが、ここでは[色]を選択します。

 すると、前回と同じようにカラーピッカーが表示されるので適当な色を選択します。また、半径は直接編集できるので、適当な値を記入します。ここでは50にしてみましょう。