■「EASEUS Data Recovery Wizard」は簡単な操作で削除してしまったファイルやフォルダを復旧できるソフトウエアである。削除してしまったパーティションからの復旧も可能だ。
■ハードディスクだけでなくUSBメモリー内のデータについても復旧できるほか、Windows 2000からServer 2008まで幅広く利用可能である。累積で1Gバイト以下という制限があるものの無料版もある。
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コンピュータを使用中に、ファイルやフォルダをうっかり削除してしまった経験のないユーザーは、おそらくいないだろう。うっかり削除してしまった場合でも、「ごみ箱」機能を利用している場合には、すぐに復活できるので通常は問題はない。問題となるのは、「ごみ箱」の中身を空にしてしまったり、「ごみ箱」を経由しないで削除してしまったり、大切なファイルやフォルダのあるハードディスクのパーティションを削除してしまったり、あるいはハードディスクをフォーマットしてしまったりした場合だ。
バックアップからは作成時点以後のデータは復旧できない
このようなトラブルやアクシデントに備えて、通常からファイルやフォルダをバックアップしているユーザーも多いだろう。バックアップしたファイルさえあれば、それを使用してドキュメントを作り直すなどの作業を実行することができる。このようなバックアップファイルに助けられた経験のあるユーザーも少なくないに違いない。
しかしながら、バックアップファイルはバックアップを実行した時点での内容を保存しているに過ぎない。トラブルが発生する直前に作業していた、もっとも重要な可能性の高いドキュメントファイルについては、残念ながらバックアップからは回復できない。こんなときに役立つのが、いわゆる「ファイル(フォルダ)復活ツール」である。
この分野のツールは、パッケージ版やシェアウエア、フリーソフトを問わず、非常に多数のツールがあり、すでに利用しているユーザーも多いだろう。今回紹介する「EASEUS Data Recovery Wizard Free Edition」(以下「EASEUS Data Recovery Wizard」)も、いわゆるデータ復活ツールに属するフリーソフトである。
ハードディスク以外のメディアからも復旧可能
数多い同種のツールの中からこのEASEUS Data Recovery Wizardを取り上げる理由はいくつかある。具体的には、以下のような特徴が便利である。
- データ復活の対象となるメディアの種類が多い(ハードディスクはもちろん、フロッピーディスク、USBメモリー、フラッシュメモリーなどに対応)
- Windows 2000からWindows Server 2008まで幅広いプラットフォームで使用可能
- 削除してしまったパーティションからもファイルやフォルダを復活可能
- 処理の対象となるハードディスクのイメージを作成して保存可能
このように、フリーソフトながら、高機能かつ確実なファイル・フォルダ復活ツールとして、EASEUS Data Recovery Wizardの利用価値が高い。
EASEUS Data Recovery Wizardは、無料版と有償版の両方が公開されている。無料版は復活できるファイル・フォルダの最大容量が累積で1Gバイト以下という制限があるものの、有償版に比べて遜色のない機能をもっている。また、画面やメッセージは英語版のままながら、わかりやすい画面構成で使いやすい。