再起動なしで再設定できる
ネットワークの挙動がおかしいとき、とりあえずパソコンをリセットするという人は多いだろう。DHCPサーバーを使う設定になっている場合、リセットすることでIPアドレスなどが新たに割り当てられる。IPアドレスの設定に問題がある場合は、これで解決することもある。
ipconfig(アイピーコンフィグ)コマンドが便利なのは、パソコンをリセットすることなく、DHCPサーバーからIPアドレスなどを取得して設定し直せるオプションが用意されている点だ。それが「/release」オプションと「/renew」オプションである。
手順は次のようになる。まずは/releaseオプションを組み合わせて以下のように打ち込む。
C:\>ipconfig /release
実行すると一連の設定がすべてクリアされる(図3)。画面の「0.0.0.0」という表示からIPアドレスなどが割り当てられていないことがわかる。
次に、もう一度DHCPサーバーからIPアドレスなどの情報を取得し直すために/renewオプションを使う。以下のように打ち込む。
C:\>ipconfig /renew
実行すると設定情報を再取得し、自身のパソコンに割り当てる(図4)。再設定されたIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウエイの情報が画面からわかる。
AutoIPが働いたらトラブルを疑う
ここまでの手順を踏んで、ipconfig /renewコマンドを実行しても、DHCPサーバーから設定情報がうまく取得できないときがある。確認のためにipconfig /allコマンドを実行してみると、「169.254.184.38」といった見慣れないIPアドレスが設定されていることがある(図5)。
これはWindowsのAutoIP(オートアイピー)という機能が働いた結果である。AutoIPはDHCPサーバーから設定情報が割り当てられないと自動的に動き出す。つまりAutoIPが動作したということは、「DHCPサーバーが稼働していない」「LANケーブルが抜けていたり破損していたりする」「ネットワークカードが故障している」といったトラブルが発生している可能性がある。