図1●センターからビルまでの光ファイバー網。原図提供:丸の内ダイレクトアクセス
図1●センターからビルまでの光ファイバー網。原図提供:丸の内ダイレクトアクセス
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 丸の内ダイレクトアクセス(MDA)は,三菱地所と丸紅の共同出資で設立された会社で,2001年から東京・丸の内においてデータセンターを提供している。

 東京23区内から短時間でエンジニアが駆けつけられるのは都心のセンターならではの利点だろう。近辺は地下街が発達しており,雨のときに傘なしでセンターと行き来できる範囲も広い。同社営業部長の西岡浩一氏は「丸の内エリアで情報を発信したい企業や,将来同エリアでの事業展開を考えている企業には最適」と利点を語る。

 施設面では,丸の内・大手町・有楽町エリアのビル67棟と光ファイバー網を整備していることが特徴である(図1)。月額1万4000円(初期費用30万円~)などで1Gビット/秒強の速度が出る回線を使い,オフィスのPCとセンターのサーバーを接続できる。通信事業者も自由に選択可能だ。

センターを中継点に複数ビルを接続

 光ファイバー網には,このエリアで通信事業者などが敷設して使っていない「ダークファイバー」を活用している。単純にオフィスとセンターを接続する用途のほか,センターを中継点に複数のビルやオフィスをまたいだネットワークを構築できる。ユーザーが自前で配線する場合より,工事が簡単になる。

 スペースは4分の1ラックから利用できるなど,中堅中小企業も使いやすくした。料金は4分の1ラックが月額8万円,1ラックが同17万~18万円など。1ラック以上の場合はラックの持ち込みも自由で,電源容量は1ラック当たり2kVA。自家発電装置のタンク容量は,24時間分を用意している。

 運用面では,センター内のサーバー類やオフィス側のPCなどを対象にした保守サービスをパートナー企業と共同で提供している。

 MDAは今後,2012年秋をめどに,約500ラックを収容可能な「MDA第2センター(仮称)」を東京・大手町に開設する予定という。

基本情報
●名称:丸の内データセンター
●場所:東京都千代田区丸の内
●最寄り駅:要問い合わせ
●料金:1/4ラック当たり月額8万円など