不可解な点が多かった富士通元社長・野副州旦氏の辞任問題の裏側が、また一つ明らかになった。野副氏は4月22日に記者会見を開き、昨年9月25日の取締役会直前に野副氏と富士通幹部らとのやり取りを録音したテープ(富士通が録音し、裁判資料として提出したもの)を公開した。また富士通に対する公開質問状によると、辞任を受け入れる見返りとして総額2億7000万円の報酬・交際費という破格の条件を提示されたとしている。
野副氏は4月7日にも会見で、昨年9月25日に複数の取締役に別室に呼ばれて辞任に追い込まれた経緯を説明。富士通が3月6日に発表した「一部報道について」の内容について、異論を唱えていた。事実関係を明らかにするために、野副氏は第三者による外部調査委員会の設置を強く求めている。
4月22日の会見で、富士通幹部との会話を録音したテープを公開
野副氏が富士通に公開質問状を送付、「口止め料2億7000万円の提示あった」
4月7日に野副氏自らが辞任の経緯を説明、涙を浮かべる一幕も
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