あえてチェックボタンを付ける
設定画面にも独自の設計思想がある。多くのAndroidアプリケーションは、設定変更が1挙動で完了する。PCやMacのソフトでは、設定変更の後でダイアログ上で「OK」ボタンを押す作りになっているが、多くのAndroidアプリケーションには「OK」ボタンがないのだ。標準の「設定」アプリケーションも、「OK」ボタンで確定する手間を省いた設計になっている。
だがtwiccaでは、あえて設定画面で「チェック」ボタン、「取り消し」ボタンを設けた(写真10)。「TwitterにはAPIの利用頻度に制限があるため、TwitterのWeb上で行うような設定には確認動作を設ける方が妥当。そこですべての設定項目にチェック(確認)を付けて、操作性に一貫性を持たせた」。
作って公開したことで「すべてが変わった」
twiccaは無償で公開中である。広告は「ユーザーの利便性を損なう」という考えから、入れるつもりはない。有償版は検討中だが、単にフル機能版を有償化するといったやり方ではない、ユーザーの利便性を損なわない方向で考えているという。
青山氏に「twiccaを作って公開したことで、何が変わりましたか?」と質問した。
答えは「すべてです」。twiccaを作り、育てる過程で、プログラミングやデザインの感覚が研ぎ澄まされた。Twitter上でのやりとりを通じて、仲間ができた。本業でのプログラミングの質も変わったと感じている。
twiccaの今後はどう進むのか。「まずは、『ベータ』が取れることが目標です」。twiccaはまだまだ成長を続けていきそうだ。
コモンズ・メディア株式会社 代表取締役