「クラウドコンピューティング」は、いつしか「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」という2種類の言葉が使い分けられるようになった。前者は一般に、「Google Apps」や「Amazon EC2/S3」「Windows Azure Platform」といった、誰もが使えるサービスを指す。

 では、後者のプライベートクラウドとはいったい何か。企業内(またはグループ企業内)で構築して利用するシステム基盤と何が違うのか。仮想技術はプライベートクラウドに欠かせないものといえるが、「仮想技術=プライベートクラウド」というわけではないだろう。この連載では、プライベートクラウドとは何か、それはどのようにして構築するのかを明らかにしていく。

 まずは、日本IBMのクラウドコンピューティング事業においてCTOを務める山下克司氏の寄稿をお届けする。

プライベートクラウド 総論

(著者:日本IBM 山下克司)

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