楽器系アプリケーションの合奏あり、新ガジェットのアイデアの披露あり──。2010年3月27日、日本Androidの会の有志による「デベロッパー倶楽部(略称、「デ部」)の第3回ミーティングが都内で開催された。参加資格を設け、本気でAndroidアプリケーションを開発しよう、という集まりである(関連記事1関連記事2)。

 「デ部」は複数のチームに分かれて活動している。第3回目のミーティングでは、早くも成果のデモンストレーションを披露するチームもあれば、方向性に悩むチームもあった。

各自が作った楽器アプリを持ち寄り演奏

 今回のミーティングで最も注目を集めたのは、「音」チームによる楽器アプリケーションの合奏であった。メンバー各自が自作アプリケーションを持ち寄り、一緒に演奏するデモンストレーションを見せ、強い印象を残した。

写真1●「音」チームによる楽器系アプリの合奏
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 「音」チームは、一緒に集まり開発を続けた。互いの知識を参考にし合うことはあったが、モジュール共通化やAPI策定にはこだわらず、各自が自分が作りたいアプリケーションを開発する活動スタイルを採った。早い時期に成果を披露できた背景には、個人による開発を基本としたということがあるだろう。

 それぞれの楽器系アプリケーションを紹介する。BeatGeneratorは、画面に表示した9個のパッドをタッチして音を鳴らしたりループさせたりする。DroidTereminは、磁気センサーを応用して「テルミン」に似た動作をさせる楽器。磁石を近づけると音程が上がり、離すと下がる。Handbellは、1オクターブ分の音程をカバーするハンドベル。MikuNoMagicalStickは、加速度センサーと傾きセンサーを使い音を出す。LoudSpeakerは、マイクに声を吹き込むと、拡声器のような音質に変化したりエコーがかかったりする。miniPadは、シンプルなリズムマシン。各アプリケーションは現時点では未公開である。しばらくはブラッシュアップを続けていく予定だ。

写真2●「音」チーム各人が作ったアプリの一つ「miniPad」
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 Androidマーケットの品揃えを見ると、今まで楽器系アプリケーションの多様さは今ひとつだった感がある。しかし、今回のアプリケーション群が公開されれば、一挙に賑やかになりそうだ。