今回初めての試みとなる「IT業界 就職人気企業総合ランキング」では、NTTデータが首位に立った(図1図2)。2位は富士通、3位が楽天である。システムインテグレータ最大手、国産メーカー最大手、成長著しいネットビジネス大手がトップ3を占めた。

図1●IT業界 就職人気総合ランキング上位30社(有効回答者数1415人)
図1●IT業界 就職人気総合ランキング上位30社(有効回答者数1415人)
[画像のクリックで拡大表示]

図2●IT業界 就職人気総合ランキング31~150位(有効回答者数1415人)
図2●IT業界 就職人気総合ランキング31~150位(有効回答者数1415人)
[画像のクリックで拡大表示]

 4位以下を見ても、大手企業や著名企業が並んでいる。4位がNTTコミュニケーションズで、ヤフー(5位)、日本IBM(6位)が続く。

 クラウドコンピューティング分野で存在感を高めているグーグルは、7位に付けた。これに次いで8位になったのが、野村総合研究所(NRI)である。9位がマイクロソフトで、ソフトウエアメーカーとしてはトップの評価を受けた。10位は日立製作所である。

 上位30社の顔ぶれを見ると、「売り上げ規模が大きい」「知名度が高い」「親会社が大手企業」のいずれかに該当する企業がほとんどだ。ハードウエア/ソフトウエアメーカー、システムインテグレータ、ITコンサルティング会社、ネットビジネス企業といった事業内容による人気の偏りは見られない。

 ただし、NTTデータや富士通、NTTコミュニケーションズなど総合ランキング上位企業は、自社の仕事内容を正確に伝えるため、採用活動に工夫を凝らしている。

 「IT業界=プログラミングの会社ではない」「開発や運用・保守だけでなく、プロジェクトマネジメント、コンサルティング、企画、営業など仕事内容が幅広い」「専門知識を身に付けているかどうかよりも、社会や企業に役立つ“仕組み”作りに関心を持った人材を求めている」。各社はこうした点を学生に向けて、様々なやり方で発信している。