WinInfoの読者なら、筆者が2009年の秋から「Windows 7」「Windows Server 2008 R2」用Service Pack 1(SP1)の提供計画に触れていたことをご存じだろう。ついに米Microsoftは、筆者の書いた内容を認めた。

Take1:Windows Server 2008 R2向けに仮想化機能を強化

 Windows 7用SP1では大きな新機能の追加は行わず、これまでにリリースした修正パッチと些細なアップデートをいくつかまとめて提供するにとどまる。一方Windows Server 2008 R2用SP1は大きな変化をもたらす。仮想化プラットフォーム「Hyper- V」に欠けていた主要機能「Microsoft Dynamic Memory」を追加するのだ(関連記事:Microsoft がデスクトップ仮想化戦略を強化、「あらゆる規模の企業に恩恵を」)。

 MicrosoftはSP1の提供時期を明らかにしていないが心配ない。筆者が以前書いた通り、2010年第4四半期にリリースする予定だ。

Take2:Windows 7の「XP Mode」でハードウエア仮想化機能が不要に

 Microsoftが2009年にWindows 7用の後方互換ツール「Windows Virtual PC」および「XP Mode」を無償提供した際、とても優れた機能がWindows 7に追加されたように思えた。ところが、このツールには1つ大きな落とし穴がある。このツールを使うには、プロセッサとBIOSがハードウエア・ベースの仮想化機能を備えていなければならなかったのだ。さらに、米Intelのプロセッサはどういうわけか仮想化機能に対応していないモデルが多いため、XP Modeがパソコンで使えるかどうかの判断は非常に難しかった。

 2010年3月第3週になってMicrosoftは、このXP Modeの制約を撤廃した(関連記事:Windows 7の「XPモード」の動作条件が緩和)。ハードウエア構成に寄らず、好きなWindows 7搭載パソコンにWindows Virtual PCとXP Modeをインストールできるようになった(ただし、Windows 7のProfessionalエディション以上が必要)。

 ハードウエア仮想化機能のある方がXP Modeは快適であるものの、必要条件ではなくなった。