「○○の候」などの時候の挨拶は、その文書が送付される時期によって使い分けが必要です。日本文化の中では、季節に合わせた言葉が多くあるので、その言葉を使います。
選択肢1~4の言葉はそれぞれ、活用時期が異なります。活用時期は以下の通りです。
新春:1月
立春:2月
早春:3月
春分:3月
従って、正解は3と4です。
時候の挨拶に使う言葉としてよく使われるのは、二十四節気の名前です。二十四節気とは、12カ月を24等分して、それぞれの期間あるいは区切りの日に名前をつけたものです(図)。
元々は、太陰暦と太陽暦を合わせるために使われたものですが、現在も祝日や季節を表す言葉として残っています。「春分の候」というように、二十四節気の名前に「候」をつけておけば、間違いがありません。
二十四節気の名前を含めて、時候の挨拶で利用される一般的な言葉を表にしたので参考にしてください。
1月 | 新春、厳寒、大寒 | 7月 | 盛夏、大暑、仲夏 |
2月 | 立春、早春、春寒 | 8月 | 残暑、晩夏、立秋 |
3月 | 早春、春暖、春分 | 9月 | 初秋、新秋、秋涼 |
4月 | 春暖、陽春、仲春 | 10月 | 秋冷、紅葉、寒露 |
5月 | 薫風、惜春、新緑 | 11月 | 晩秋、初霜、菊花 |
6月 | 初夏、小夏、霖雨(りんう) | 12月 | 師走、歳末、寒気 |
電子メールなどのやりとりでは、やりとりを簡略化するために、「いつもお世話になっております」などの挨拶程度にとどめ、挨拶文を略すのがよいと考えられています。しかし、挨拶状を文書として送るのであれば、「貴下、ますますご清栄のことと存じます」「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」などの挨拶文は必要です。その挨拶文に時期に合わせた時候の言葉があると、より丁寧な印象になります。
グローバル ナレッジ ネットワーク 人材教育コンサルタント,産業カウンセラー