前回はnetshコマンドの基本的な使い方を見てきた。今回は実際に,自宅のネットワークの設定情報をファイルに保存してみよう(図3のステップ1)。そのためにはコマンドの最後に「>」を入力して,その後に適当なファイル名を指定すればいい。ここではファイル名を「MyHome.netsh」として,以下のように打ち込む。

図3●会社の設定から自宅の設定に変更する<br>まず,自宅のネットワーク設定情報をテキスト・ファイルに保存しておき,次にこのファイルを読み込むことでネットワークの設定を切り替えるという流れになる。
図3●会社の設定から自宅の設定に変更する
まず,自宅のネットワーク設定情報をテキスト・ファイルに保存しておき,次にこのファイルを読み込むことでネットワークの設定を切り替えるという流れになる。
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 D:¥>netsh interface ip dump > MyHome.netsh

 実行すると,MyHome.netshファイルがコマンド・プロンプトのカレント・ディレクトリに生成される。このファイルをメモ帳などのテキスト・エディタで開いてみると,前回の図2左の画面で表示されていた内容がそのまま記述されていることがわかる。なお,ファイルの拡張子に特に決まりはない。今回は「.netsh」としたが,「.txt」にしてもよい。

切り替えは一瞬で完了

 ここまでで,自宅のネットワーク設定に必要なファイルが出来上がった。次に,このファイルを使って,自宅とは異なる会社のネットワーク設定になっているパソコンでnetshコマンドを実行し,自宅のネットワーク設定に切り替えてみよう(図3のステップ2)。

 ここではオプション・パラメータの「-f」を使って,指定したファイルをスクリプト・ファイルとして実行する。そのためには以下のように打ち込む。

 D:¥>netsh -f MyHome.netsh

 実行した後に,コマンド・プロンプト「D:¥>」が表示されれば設定切り替えは完了である。

 確認のため,以下のようにipconfig(アイピーコンフィグ)コマンドを実行してみよう。

 D:¥>ipconfig

 実行すると,IPアドレスなど現在のネットワーク情報が表示される。デフォルト・ゲートウエイなども自宅のネットワーク設定情報通りに切り替わっていることがわかる。