■「SIW - System Information for Windows」はハードウエア構成やOSを含むソフトウエア情報などのコンピュータのシステム情報を取得し、データとして保存できるツールである。
■インストール作業をしなくても利用でき、コンピュータのシステム情報を比較的高速に取得できる。ただし、ヘルプ・ファイルがないので、使い方については試行錯誤で推測するしかないところもある。
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ネットワーク管理に携わっている管理者なら、特定のコンピュータのシステム情報を調べたい場合があるだろう。こうしたシステム情報は、コンピュータ内部のあちこちに分散されている。このため、特定の情報を個別に把握する場合ならともかく、すべてのシステム情報を効率よく収集するには、かなりの手間を要してしまうはずだ。
コンピュータのシステム情報をインストールせずに収集できる
このような目的のために使用するツールとしては、ネットワーク内の特定のコンピュータにソフトウエアをインストールし、ネットワーク配下のコンピュータを横断的にスキャンして情報を収集する、いわゆる「インベントリ・ツール」が多数公開されており、それなりに有用なツールとして利用できる。だが、インストールや設定などに手間がかかることが多く、簡単にすばやく複数のコンピュータについてシステム情報を収集する、といった目的にはあまり適していない。できれば、コンピュータ内部を素早くスキャンして、システム情報を一覧でき、かつテキストなどの再利用可能な形でデータを保存できるツールがあれば便利だ。欲を言えば、システム情報を複数のコンピュータについて調べたいといった場合に、個々のコンピュータにソフトウエアをインストールすることなく、たとえばUSBメモリやCD-Rなどの外部メディアから起動して利用できれば何かと好都合だ。
今回紹介する「SIW - System Information for Windows」(以下、SIW)は、ローカル・コンピュータの詳細なシステム情報を、インストールなどの面倒な手間をかけることなく簡単に取得するためのツールである。得られるシステム情報は、(1)OSやインストールされたアプリケーション、サービス・プログラム、デバイス・ドライバなどの各種ソフトウエアに関する詳細情報、(2)システムの概要、マザーボードやCPU/メモリー、各種デバイスやディスク、プリンタなどに関する詳細情報、(3)ネットワーク情報(ネットワークの概要やポート情報など)と、コンピュータ・システムのあらゆる情報が把握できるようになっている。一部例外もあるが、SIWはデフォルトで日本語モードがサポートされているのでわかりやすく、使いやすいフリーソフトだ。